霧雨
□玩具といっしょにしないで
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飽きてしまった。
いつもの独占欲で、連れてきた『人類最強の男』に飽きた。
いろいろな方法で彼を遊ぶのが飽きた。
彼はきっと私に依存している、いや、依存させてしまった。
いつもどおりに今日も終わった。
ベッドの上で息をするリヴァイを見つめ、私は切り出した。
「リヴァイ、聞こえるか?」
こくん、と彼はうなずいた。
「今日でもう、このことはおしまいだ。」
どこをどう走ったのかわからない。
気がつけば自分のベッドの上で泣いていた。
ー今日まで言い出さなかった、私が悪いが
ーお前のことはずっと『玩具』としか、見ていなかった
ー飽きたおもちゃはもういらない。
ーだから、もう話しかけない。
そうか…
俺はもう、やつにとってがらくた同然なんだ…
ー言って置くがこれからもお前のことを『がらくた』としか見ない。人として、接することはもう、できない。
「リヴァイ兵長、おはようございます!」
いつもどおりの光景なのに、あの言葉ですべてが変わった気がする。
実は夢で、目が覚めればいつもどおりに笑ってくれて。
「…兵長?」
その言葉でわれにかえるリヴァイ。
じっと、見ていたペトラは何があったのか、すぐにわかった。否、わかってしまった。