ブルースター
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ミ「これより私の発動停止まで秩序を亡失し、時間回復します。」
新たなエクソシストのミランダのイノセンスによりAKUMAによってボロボロになった船を一瞬にして直した。
無事にイノセンスを発動できたミランダが見た光景とは、船が元に戻って驚いた表情をしたラビを始めとしたメンバーと、その背後でぐっと親指を立てて喜んでいるウォンの姿があった。
ミ「(はっ。も、もしかして船直しちゃいけなかった…?新入りのくせにでしゃばって惹かれてるんだわ!)
ひいいいいい!!!ごめんなさいごめんなさい〜〜〜〜っ!!!!」
何を考えたのかミランダはごめんなさい、を連呼しながら自ら海へと飛び込んだ。
そしてだんだん沈んでいったのである。
ブ「いけラビ。」
『ラビれっつごー!!』
ラ「えーーーっ!!!」
沈んでいったミランダを見てラビ、ウィリアはラビにミランダを助けるように声をかけた。
【 10 】
ラ「軽くて動きやすいさっ!」
ミ「最新の団服ですって。
とても丈夫なんですって。」
船の中にある一室ではエクソシストが全員集まり、ミランダが教団から頼まれたラビたちの新しい団服を渡していた。
ウィリアは部屋の扉の隣で腕を組んでその様子を眺めていた。
ミ「ウィリアちゃんにもあるの…。」
『私、に…も…?』
まさか自分の分の団服があると思っていなかったウィリアは目を大きく見開いて驚きながらもミランダから団服を受け取った。
『可愛いショートパンツの団服ね…。』
ミ「コムイさんがもしウィリアちゃんと合流したら渡して欲しい、って…。」
『そう…ありがとう…。』
ウィリアはミランダから受け取った団服を一度広げて見たあと、嬉しそうにぎゅっと服を抱きしめた。
ミ「リナリーちゃん…。」
ミランダは階段で視点があっていないリナリーに声をかけた。しかしリナリーは心ここにあらず、という感じで全く反応を見せなかった。
ブ「心の整理がつかんのだろう。
リナ嬢は昨夜、アレンの側を離れたことを悔いておる。自分を責めているんだ。」
ブックマンが言葉が終わると同時にガシャンとガラスが割る音がした。
『…はぁ。バカ…。』
ガラスを割ったのはラビだった。
ラビはリナリーが悔いていることに対して起こっているようだった。
「戦争なんさしょうがねぇだろ!!諦めてたてよ!!」その言葉のあと、リナリーの目からは涙が流れた。
『泣かした…。』
ラ「うっ…。」
ブ「すまんなリナ嬢。ほれきつくお仕置きしとくから。」
ラビにはすぐにブックマンの制裁が入った。
『(ブックマン後継者なのに感情的なのね…。)』
ブ「まぁそれに…私には「時の破壊者」と予言を受けたあの小僧が死んだとはどうも信じられん。」
時の破壊者の「時」とは「千年」…アレンは千年伯爵を破壊するものではないかとブックマンは予想した。
ブ「ならばこんなところで死ぬハズは無い。」
ブックマンの言葉にリナリーは驚いた表情でブックマンの方を振り向き、ウィリアは誰にも気づかれないように笑った。