ブルースター

□08
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リ「うん、船の準備が整い次第明朝には発つわ。」





リナリーがリーバーに電話しているのを私は隣で大人しく聞いていた。










【 08 】





リ「待てせてごめんね?」

『ううん、大丈夫だよ?コムイとお話できた?』

リ「兄さん、仮眠中だったからリーバー班長に色々伝えといたわ。」





そういうリナリーの表情はどこか悲しそうな表情だった。多分、たくさんの人が死んでしまったことをリーバーに聞いてショックを受けてるんだろうな…。それにしても…





『コムイ、仮眠中なの?』

リ「そうみたい。」

『そっかぁ…。』





私がアレンたちと一緒にいるっていうことをコムイには伝えたかったんだけど寝てるのか…。どうしようかな…。





リ「私、船に戻るけどウィリアはどうする?」

『お菓子買ってから向かうからリナリー先に船に行ってていいよ?』





わかったわ!と笑顔で私の言葉に返事をしたリナリーは私の前を去っていった。
完全にリナリーがこの建物の中にいないのを確認した私は自分のゴーレムをさっきリナリーが電話していたコードに付けた。










リーバー「んだ、リナリー言い忘れたことでもあったのか?」

『リーバー、私。ウィリアだよ?』

リーバー「ウィリア!?!?」

『ごめん、コムイ起こしてくれない?』





そうだよね、私が電話かけるなんて初めてだからリーバーもびっくりだよね。
驚いているリーバーに一言謝ってからコムイに変わってもらうように伝えた。
すると数分後、少し眠たそうな声が受話器から聞こえてきた。





『もしもしコムイ?寝てたのに起こしちゃってごめんね?』


コ「いや大丈夫だよ?それよりウィリアちゃんなんで電話なんか…」





私はクロスに置いていかれて今アレンたちと一緒にいることを簡単に説明した。
説明中、コムイは簡単な返事をするだけで特に口を挟むわけでもなく話を聞いてくれた。





コ「そうか…。ウィリアちゃん、君は大丈夫なのか?」

『なにが?』

コ「君の左胸の…。」

『コムイ。私は大丈夫。
それに今のメンバーでLevel3と互角に戦えるのは私しかいないと思ってるし。
可愛い弟弟子やリナリーに無理させたくないから、ね?』

コ「はぁ…。君は一度決めたら意見を曲げないから困ったもんだ。」

『ごめんごめん!』





少し冗談めいた話をしながら私はコムイとの電話を切った。

そして私はみんなが待っている船に向かうために外に出た。





 
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