とある夏の打ち上げ花火

□夏祭り
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つわはす君との会話で気を取られていたせいで周りがよく見えておらず気がついたら屋台が並んでいる場所に付いていた。
時間が経ってきたせいか先程よりも人が増えている気がする。

それほど人がいるということで当然、あちこちから声や音が聞こえてくる。だが、先程誰かが僕とつわはす君を呼んだ気がする…誰かは判断が付かなかったけど、だいぶ親しい人だと思う…

「あっ、やっぱりつわはすさんとP- Pじゃん!!」

目の前に現れたのはキヨ君とレトさん…ってあれ?

「なんでキヨ君ここにいるの!?」

僕の記憶が正しければキヨ君は北海道に住んでいるはず…というか絶対そうだ。なのにどうしてここに?

キヨ「いやさ〜丁度俺レトさん家に泊めてもらってて今日祭りあるって聞いたからいっちょ行くか!!って話になてよ」
レトルト「つわはすさんもP- Pも来てるんじゃないかって話してたんだよ」
P-P「そうだったんだ…」
キヨ「あっ、P- P知ってるか?この上にある神社あんだろ?あの神社に…いるらしいんだよ」
P-P「…?」
キヨ「”幽霊“だよ」



…えっ?
キヨ君の言葉にはもう一度問いただすことしかできなかった。だって…そんなことある訳がない。だって幽霊って…本物のことを言ってるんでしょ?あっ…ありえないよ。
第一、本当に幽霊がいたとしてもそんな幽霊のいる神社のすぐしたでお祭りなんて行われないでしょ…


P-P「そっ…そんなことはないでしょ…」
キヨ「えっ、P- Pは幽霊信じてないの?」
P-P「いや、信じてないって訳じゃないけど…」


そうか…この2人は普段から実況とかでもホラーゲームも見ているし、別に幽霊とかそういう類が無理な人たちじゃなかった…

キヨ「俺ら今からそこの神社に行こうっつってんだけどよ、よかったらどうだ?」
P-P「えっ…そっ…それは…」



嫌だ。絶対に嫌だ。
肝試しなんて絶対に止めておいた方がいいと思う。肝試しに行ってもほとんど何もないというのが普通なんだろうがもし、本物が出たらどうするつもりなんだろう?

というか肝試し自体可笑しいんだ。
だって肝試しって幽霊を探しに行くんだろう?探して見つけたらどうするんだ?
怖がるだけだろ?もしもヘマを冒したら死んでしまうのかもしれないんだろ?
そんなの絶対に嫌だ

P-P「ぼっ…僕らは遠慮…」
キヨ「んなこと言わずに行こうぜー!!」
レトルト「絶対に人数多い方が楽しいから」
そう言って2人は僕の意見を全く応じずに背中をグイグイと押して神社がある方向へと歩かせていく。

本ッ当に止めておいた方がいいと思う。だって向こうからしてみれば肝試しに来た僕らは不法侵入も同然だろ?だって勝手に幽霊がいる場所、いわばそこの幽霊の領域。そんな場所にいきなり赤の他人が入られたらどうだ?
絶対に嫌でしょ!!!


…って、つわはす君何もしゃべってない気が…

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