這い鼠
□一
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「しんぱつぁん!!」
ふと空を見ていると元気な声が飛んできた
『何だっ平助か…』
「何だとか失礼だな〜」ケラケラ
"藤堂平助"っここ試衛館じゃ最年少だがっ剣術がたつ奴
正直っ伊助としては平助と同年代となるが永倉新八としては年上な訳で複雑な心境だが
『お前っ稽古してたんじゃないのか?』プハ〜
「ならぱっつぁんが相手してよっ」
『俺は暇じゃねぇっ左之にでもして貰え』
「左之さんは剣じゃからっきしだからつまんないよ〜」ブー
両頬を膨らませて不貞腐れる平助っ
ならしょうがない
『奥の手だっ総司を呼んでやるどーせガキたちと遊んでるだろ』スッ
「おっ俺素振りしてくる!!」ダダダダ
よっぽど嫌なのか
俺が身体を起こすと平助は走りだした
「平助は逃げましたねっ」スー
『総司っ居たのか』
後ろの障子から出てきた総司っちゃっかり稽古用の袴を着ている
"沖田総司"っ試衛館最強の男っ美少年だが中身は鬼畜
「新八さんは稽古しなくて大丈夫なんですか?なんなら僕がしますよ」ニコ
『俺は忙がしいんだよ』
「稽古サボっているとダメですよ?ただえさえ見た目細いのに…本当に歳上ですか?年下に見えますよ?」
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