這い鼠

□四
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スーッ

頓所にもどり真っ直ぐ自室に入った


「新八っ」

『左之…待ってたのか?』


明かりがあったから誰かいるとは思ったが土方さんではなく左之だった


「話は聞いたっ土方さんからの伝言で一応2日外出禁止だそうだ」

『へぇ』


一応か…一か平助が言ったか


『用ならすんだろ?』


キセルに火をつけ吹かし肺に煙を送った

少しにおいが違った
上品な感じがするっねぇさんか?
貸したらなんかしてたし


『なんか礼を買いに行くか


「髪もったいないな」

『ん…このほうが結わなくて楽だ』


残った髪を弄り出したからそのまま放置してみた


トン
「今日別の葉?」

『気づいたか?貰ったんだよ』


寝るかと寝るしたくを始めるがいまだに居すわる左之
何冊か積んである本をあさり始めた


『何やってんだ』

「春画があるかなって」ニタニタ

『あるわけないだろっ左之とかじゃあるまいし』ハァ


男は皆思っているとか抗議されたが無視した


「新八っ」

『なんだy…』ギョッ


振り返ると目の前に逞しい胸板


『…なんだっ』

「…」グイ





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