這い鼠
□二
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江戸をたって1ヶ月とちょっと
俺らは会津藩お預かり壬生浪士組と名前を付け八木邸にお世話になっていた
厄介な人たちと一緒に
「永倉くんっ今日は読書かい?」
『山南(サンナン)さんっ!ちょっとな…結構古いのなんすけど』
部屋を出たところに程よく日があたる本を読むには最適
今読んでいるのは"平家物語"
「平家物語か…この頃珍しいね」
"山南敬助"眼鏡をかけていて温厚な人っだが腕はたつ試衛館からの付き合い
背中までの髪を後ろで束ねてある
『あぁ…今日は夜間だけっすから』
「そこじゃないよっいつも吹かしてるじゃないか」
とい吹くまねをする
『今それないんで』
「貰ったのがあるじゃないか」
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