君と僕

□05
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弥生Side



後日、春ちゃんは要に今までの事を全て話した。


「そりゃ災難な…何、もう3日目?」

「はい…
こないだ弥生ちゃんと水飲んでたら蛇口思いっきりひねられて…
ボク水圧で鼻血出るかと思いましたよ」


『ねー…すごい勢いだったよ』

春ちゃんは鼻をこすりながら眉をひそめて、その後に両手を自分の頬に添えた。
表情は強張っていて、だんだんと顔色が悪くなって行く。

「ボク何かしたのかなぁ
この先鼻血沙汰じゃ済まない気が…っ」


「それ1年なんだろ?
俺は年上に対して平気で無礼行為をとるその根性が腹立たしい…」

要は悪戯はまだ続くと予想し春に気をつける様に注意をした。

その途中、2人の前にあったのはあからさまに怪しいヒモ。

『あ』

「かっ、要くんっ」

「くっ…言ったそばからお出ましか
だが大丈夫だ春。あの仕掛けは見え見えだ
おそらくあの曲がった所で待機していて足を引っ掛け、転倒させようという魂胆だ」

要はそう言って静かに怪しい紐に近づいて、春ちゃんと私を呼んで、小声で話し出した。

(春、弥生。このヒモ思っきし引っぱるぞ)

(ええっ!?)

(いえっさぁー)

なんか楽しそうな予感がする。
こういう展開結構好きなんだよね

(犯人引きずり出してその面おがませてもらおうぜ。もう顔知ってるけど。
………行くぞ)

(うう…2人共なんでそんなに行動的なんですか...)

ビクビクしている春ちゃんにお構い無しにヒモをひっつかむ私と要。

((いっせーのぉー))

「でっ」

ゴトーーン!!

「「「ぎゃーーーーっっ」」」

ヒモを引っぱると、急に倒れてきた少女。
ヒモは少女の首に巻かれていて、勿論私達は驚いて大きな悲鳴をあげた。

な、ななななな生首!

「どどどどどどどうしましょうまさか首にむすんであったなんて」

『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ悪霊退散!
臨兵鬥者 皆陣列前ー!←』

「おっ、落ち着けお前ら!人形だ人形!」


泣き出す春ちゃんと焦る私に人形だと言い聞かせる要だが、内心マネキンなのか不安でドキドキしているみたいだった。

ま、マネキンだったのか…

本当にマネキンだと気づいた私はようやく落ち着きを取り戻した。


その時、

後ろからすっと少女が近づき、春の頭を思い切り叩いた。
そして春の頭は要の頭に激突した。
少女はすぐに元の道を走って行った

わぁ、痛そう。
ゴッ!って言ったよ。


「あれはオトリだったんですね…」

「…っのヤロオ〜〜〜っ」

余程痛かったのか、二人ともオデコを抑えてうずくまった。

要はとうとうブチ切れて、マネキンを走っている少女に向かって投げた



だけど、



急に曲がり角から先生が曲がって来て、驚いた要と春は勢い良くマネキンの首に巻いてあった紐を引っ張った。
幸い先生にはマネキンが当たらなかったけど
驚いた先生は怒り狂い、要と春を連れて行った。


二人はお説教されたけど、
何もしてないのに怒られた春は納得がいかなかったみたいだった。



ちなみに私は全く何にもしてないので、
お説教されませんでした☆



卑怯とか言わないでくださいね!
無い知恵を使ったんですかr((



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