リクエスト

□風邪引き
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熱いとか、あまり感じたこととかない。
感じたとしてもとくに気にすることはない。
それはやっぱり、自分の魔法のせいなんだろうな。

でも、今は熱い……苦しい……
助けて……誰でも…いいから……



ヒヤリ、とした感覚。
いきなりは驚いたけど、気持ち良くて、離れたくなくて、擦り寄る。

この魔力は知っているもので、少しずつ目を開ければ、望むものがそこにあった。


「グレイ………」
「起きたか。ったく……調子悪りいなら言えっつったよな?! 何ぶっ倒れてんだよ! 心臓止まりかけたんだぞ?!」


いきなり怒鳴られ、若干イラッとしたが言わなかった俺も悪かったと素直に謝った。

「……俺も倒れるとは思わなかったんだよ……」
「それでもこれからはちょっとでも調子悪かったら言え。いいな?」
「……うん」
「…あ〜もう、泣くなって。怒鳴って悪かったな。でも心配だったんだよ」


グレイはさっきのように少し手を魔法で冷やしながら頬や額を撫でてくれた。
気持ちいい……。


「…グレイ…」
「んー?」
「ありがと……心配してくれて…」
「………おう」

グレイの返事を聞いて目を閉じると、そのまま眠りについた。






因みに、その後のグレイ

「(ちょっ、顔赤らめながら微笑んでありがとうとかただの反則だろおおおおおお?! 可愛すぎんだよこいつ!!!! あああああぎゅーしたいちゅーしたいああああああ!!!!)」


ナツを起こさないように悶えてました。


end
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