夢小説。そして……

□ちょっと早すぎた。
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『うーん。早すぎたかな……』

独り呟いた言葉は
気持ちいいくらいの青空と
気持ちいいくらいの若い草の香りと
本当に本トーーに
気持ちいいくらいのマリンブルーの海に
溶けて消えた。

クザンさんが送ってくれた島は
本当に何もない広大な草原の島で
去り際に本当に大丈夫?と心配されるくらい見事に何もない島だった。

そう。良く良く考えれば分かったのかもしれないけど
サッチさんのゴニョゴニョがゴニョゴニョした後
エース君が飛び出して放浪してた期間がある訳で…。
それからティーチに再会してからインペル入ってる?ってなってからも案外時間がかかるのでは……

それに気がついた私は今
無人島でサバイバルしながら
思っちゃなんだけど
そろそろ皆来ないかなぁとか
不謹慎な事を毎日思う日々を過ごしています。ごめんなさい。



それから幾日経っただろう…
空を見上げて寝ころんでいると
それはハラリと私の上に舞い降りて
踏みつけられた。

ニュースクーはお金くださいという眼差しで私の胸の上に止まっている。かなり苦しい状態。
腰の鞄からいくらか出して渡すと
新聞を差し出して
そして飛び立っていった。
新聞の勧誘にしても、もう少し優しくして欲しいものだ。

幾枚か溜まった新聞記事を見て
その状況を把握しながら
箱鞄の中にある小さな紙切れを何枚か見つめて
それからその新聞と共に全て鞄に押し込んだ。

この時が刻一刻と近付くのを感じる度
やはり胸は酷く苦しくなるばかりで……
何とも言えない罪悪感にかられ続けている。

今さらどうすることもできないのは知っているのに。
今、辛い思いをしているはずのマルコさんを想うと
何度も目を閉じて俯いた。



それじゃダメだと分かってる。

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