夢小説。発展

□お見舞い。
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「なぁなぁ! ***チャン何が食べたい??欲しい物とかある??何でも言ってくれよな!」

気持ちのいい笑顔で今だに仕事に行く気配のないサッチさんは
ソワソワした様子で私に話しかける。

申し訳ないけど、返事を返す気力がないので、曖昧な相槌しかできない。
できれば今はただ寝ていたいんですけど……。

熱が高くなったせいか、寒気に襲われて、意識もフワフワする。

今欲しい物か…………
ラムネと……桃と………アイスと………マルコさんに会いたい……

一つ一つ思い浮かべながら
最後にそんな事を考えるなんて、相当参ってる……。

ガチャっとドアの開く音が聞こえて、ドキリとそちらを確認する。

「 ***!?大丈夫か!? 」

駆け寄って来たのはピエールだ。また来てたのか……。
何故かエース君も一緒。

「腹でも出して寝てたンだろ?」

彼は面白半分の冷やかしらしい。
私が口をパクパクさせながら返事を必死に返そうとする様を見て、それぞれ神妙な顔になる。

「ホントに辛そうだな……何かして欲しい事ねェか?」

珍しくエース君が優しい。
そうか、病人にも優しいのか……

ずいっと私の上に覆いかぶさる様にして
おデコを重ねる。

『……………エース君』

寒気のせいで思わずそのまま抱きついてしまった。
やべェ暖かさが尋常じゃねェ

エース君はバッと体を引き剥がして後ず去った。何か思い出したのか顔が赤らんでいる。

あぁ………湯たんぽが………

「人肌恋しいんなら俺っちが温めてやるぜ!!」

サッチさんがやる気満々でベッドに入ろうとした瞬間。
部屋のドアが開けられて
見事な横っ跳びでハルタさんの蹴りがサッチさんの頭にクリーンヒットした。

一緒に入ってきたビスタさんはヒゲを扱いて笑っている。

「危機一髪だったね ***!!まったく、病人に手を出すなんて最低だよ!! 」

もう誰でも良いから私を温めて欲しい…………。



徐々に賑わう医務室。
その後も、イゾウさんや、非番のコックさんが入ってきて
どこから持ち込まれたのか酒を片手に
どんちゃん騒ぎが始まっていた。

もう多分誰も私のお見舞いに来たことを忘れているのではなかろうか………ってか、風邪うつるから他所でやれ。

心では思っていても
体は重くなって、次第にその騒ぎがどうでも良くなってきた。


そこへまた入ってきたのはラクヨウのおっちゃんだ
おっちゃんは一瞬だけギョッとして足を止めたけど
すぐに人混みをかき分けて私の横まで来ると
額に手を当てた。

「………マジで風邪引いたのか」

ぐったりしながらおっちゃんを眺めると
多少心配そうな顔をしたかと思ったら、くるりと向きを変えて

バカ騒ぎに参戦!!!

やめろオッサン共!!

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