LIAR LOVE

□逃れられない女
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プルルル………プルル……ル…

今日も携帯の着信音が鳴り響く。

只今の時刻、午前2時。

私、野島 愛架は携帯を開くと、画面を確かめた。

画面には“拓也"と書いてあった。

私は、急いでボタンを押した。

『もし、もし……』

少しあいた沈黙が恐くて少し声が震える。

「電話に出るのおそい、今すぐ俺ん家へ来い」

そう言うと、電話を切った。

ベッドから降り、ジャージに素早く着替えると、ゆっくりと階段を下り、音がしないようにドアを開けた。

急いで自転車に乗り、全力でペダルをこいだ。

…っ早く行かないと…早くしないと…っ…また…

私は人目も気にならないほど必死だった。



はあっ……はあっ……はぁっ…っ……

息を切らしながら、家についた。

自転車をとめ、急いで玄関まで行き、インターホンを押す。


ピンポーン


静かな朝にインターホンの音が響き渡る。

それにしても、外は暗くて寒い。

両手を温めながら、拓也が出てくるのを待った。
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