ブラコン
□キミの恋人
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「まーーくーんっヽ(*^□^*)/ 」
チャイムと共に聞こえたのは僕等兄弟の末っ子である弥の、可愛らしい僕を呼ぶ声だった。
「はいはい。今開けるからね」
僕は玄関に行って鍵を開けてやる。
弥はニコニコとした笑顔で部屋に上がった。
「おっじゃましまーす!!まーくんのおっへや〜♪」
よく分からないテンポで発する言葉もこれまた愛らしい。
「それで、弥。どーしたの。」
「うん、えっとね・・・。まーくんっ、そこすわっ
て」
部屋に来て早々、指示をされる僕。
弥が指さす先は、僕のベッドだった。
「・・・?ここでいいの?」
「うんっ!!」
僕はベッドに腰掛ける。すると、弥も僕の横にやって来た。
「まーくん。だーいすき♡(チュッ」
「わっ」
弥は僕の唇に可愛いリップ音を立てながら、自分のそれを押しつけた。
頬へのキスは何度かあったけど・・・口は・・・。
「・・・弥。どうしたの?」
「え?えっとね。つっくんが、キスはすきなひとにするんだよって、あっくんにしてたの。
くちとくちでするとおもいがつたわるんだって!!
それでぼく、まーくんのことすきだから・・・。キスしたんだけど・・・。
もしかしてまーくん、ぼくのことキライ・・・?」
・・・・・・椿。また弥に変なこと吹き込んで・・・。
「ううん。僕も弥のこと好きだよ。」
「そうなんだ〜。よかった٩(๑❛ㅂ❛๑)۶」
「弥。もう遅い時間だから僕の部屋で寝る?」
「えっ、いいの!?ぼく、まーくんとねるー」
夜も更けたので、弥を自室に泊めることにした。
「おやすみ〜・・・まーくん大好き・・・・・・・・・」
電気を消して二人でベッドに入ると、弥はすぐに寝てしまった。
・・・きれいな顔。肩に触れる髪の毛がくすぐったい。愛らしい、僕の弟。
「・・・僕の方が、好きだよ」
一人、つぶやいてみる。
「弥・・・」
僕からも弥の口にキスをしてみた。音は立てずに静かに。
いつか、弥にも好きな人が出来るまで。その時まで、僕が弥の恋人でいたい。
そう思いながら、僕は弥を抱きしめた。