勇者さんの旅路。
□ランファンペルデュ6
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広場を中心にエルメナームは成り立ってると考えてもいいだろう。
どの道も歩いていれば、必ず広場に繋がる。
「夜中に休める場所なんてあるのかな」
「……暗い所にはいないんじゃねぇか」
「夜だから殆ど暗いんだけどな」
まぁ、考えていても始まらない。
とりあえずは広場を抜けて、冒険者ストリートに向かってみる。
昼に混みすぎてて奥まで行けなかったし。
「…誘拐……」
「アイは強いから、大丈夫だろ」
「誘拐されてりゃいいのに……」
何を言い出すかと思えば、またそう言う事を……
こういうユキは好きじゃない。
「お前、まだそんなこと言ってんの?」
「……違う」
少しだけ首を振って、立ち止まってしまった。