勇者さんの旅路。

□ランファンペルデュ6
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真夜中のエルメナームは、
お昼の時とは全く異なって静か。

少し風が吹き、その風で揺れるそこらに生えている草や花。

空には散りばめられた宝石のような星々、
相変わらずの三日月。

雲もちらほら空を隠していたり。


寒い季節の夜空は空気が澄んでいて綺麗だよなぁ…


「こんな時間だけど探せば見つかる可能性もあるかな……」

広場の中央で辺りを見回す。

とはいっても、夜。
雲で月が隠されてしまえば、近くにいるユキの顔すら確認できなくなる。

「……見つけねぇと」


広場の大樹の葉が大きくざわめき出す。

「そんなこと言ってもなぁ……」


人の少ない夜だからこそ見つけやすいかと思ったんだけど、視界が不愉快。

それに……










「広すぎてどっから探せばいいんだか」

「……迷子になる」
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