勇者さんの旅路。
□ランファンペルデュ4
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「ん〜っ!おいひぅ」
「ちゃんと食べてから喋りなよ」
サンドイッチをもぐもぐしながら言うパルテ。
を注意するメルフェス。
このサンドイッチ、俺が奢って貰った所のサンドイッチだった。
奢って貰ったから、とか言えないし、
少し小腹も減ってきたから食べてるけど……
少し限界…
エルメナームの広場のベンチ。
今日の大半はここで過ごしている事だろう。
俺は1度、広場から離れたけども。
秋といえども、気温は暖かい方だし、
肌を撫でる風も気持ちいいし、
何より葉が枯れてないから春と錯覚しそう。
「ピクニックみたいだね〜」
「そういえば宿とれたのか?」
「ばっちぐーっ」
親指を立てて、にこっと笑う。
「あ、でもねでもね〜。タダじゃないけど、冒険者だから安いよっ」
「ごっさま」
隣で手を合わせるユキ。
「ねぇ、この後どうするの?」
皆、サンドイッチ食べ終わったの?
食べてないの、俺だけ?
「んむ〜、やっぱりアイちゃんを見つけなきゃだよ」
「アイとさっき泉の方で会ったけど」
「僕とメロティアで邪魔した」
「あぁ〜……」