勇者さんの旅路。
□アプファルート5
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「あいよー。この剣はでっけぇなぁ?どうしたんだ?」
約束の二時間があっという間に経ったわけで、俺達は宿を出て武器屋に来ていた。
おじさんがあの重くて大きい剣を、片手でカウンターに置いた。
腕力とか半端じゃないんだろうな……
「村を出る前に、村のお婆さんから貰ったんです」
「ほぉ……ここまで来るのに大変だったろぉに」
おじさんが持てるんだから、俺も持てるんじゃないかと、片手で背負ってみようと思ったんだが、
「手伝う」
ユキが手伝ってくれなきゃ無理っぽい………
「お金は〜はいっ!そういえば、銀行に預けてくるの忘れちゃったね〜」
きちんと3000J(ジュエリー)を払うパルテ。
アイと俺の武器2つで3000Jは、安い方だそうで。
「まいどあり!気を付けてな〜」
店を出ようとする俺達におじさんが、大きく手を振ってくれた。
「ありがとうござ〜いましたっ!」
俺も手を振り返しておく。
アイはお辞儀をするんだから偉いよなぁ……
「おっ……」
「大丈夫?」
俺が転びそうになると、俺の服を掴んでいるメルフェスまでもつられちゃうから、気を付けなければ………
「大丈夫だけど……おっもい」
「本当、歩くのが遅くなりますもんね。亀ですか」
「そこまで遅くないはず……」
「遅いよ〜?」
何故か、パルテに言われると傷付く……