夢見

□真庭と居候な私〜12〜
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山々が赤く、黄色く、橙に
色付き秋も深まってきた今日












我が高校は全学年合同で
一泊二日の林間学校!!!











───目的地まで山登り──

なんということでしょう…













全校生徒で行くのに
全員で山登り
うぅ疲れた息上がる…
必要なものだけ入ったリュックを
背負いクラスごとに
山を登っていく










「猫、大丈夫ですか
辛そうですけど……」












横にいる蜜蜂に声をかけられる
キャップを被り
表情は見えにくいが
さほど疲れてないようにみえる














何故だ…剣道やら柔道やらを
やっている人は……そんなに
長く体力が続かない…はずじゃ……












あ、あれだたまに弓道部の
助っ人頼まれてるから……
うちの学校の弓道部筋トレが
キツいらしいからそのおかげだな…












なんて思考を巡らせてる間にも
体力は削られてく
限界ではないのだが
かれこれ三時間登っているだ










他のクラスメイトは……
あ、目が死んでいらっしゃる






「きゃはきゃは!見ろよ川獺〜
こうもり!
なんつってなーきゃはきゃは!!!」









蝙蝠の笑い声がした方が見ると
木に足をかけ逆さまになっている
うん、こうもりだわ。蝙蝠だけに








「ちょっwおまww
そのままじゃんかよんw」







川獺何故か大爆笑






って、ん?白鷺までぶら下がって





「アホかお前は怒られるぞ」






「お前もだろーきゃはきゃは!!」








嗚呼…私には猿が
ぶら下がってるように見えるよ







「猫ほんとに大丈夫ですか?
その、よ、良かったらというか
辛かったら僕がおぶりますよ…?」






ちらちらとこちらをみながら
しどろもどろ言う蜜蜂







あぁほんとに心配してくれてるんだ
蜜蜂にこれ以上気を遣わせるのは
忍びない…









「ありがと、蜜蜂
心配してくれて。あと少しだろうから
頑張るよ!」





と、にかっと笑って見せると
頬を赤く染め









「そ、そうですね猫なら
大丈夫ですね。ふふっ
とんだお節介でしたね。」








笑った蜜蜂の顔はなんだろう
眩しい笑顔で
疲れが吹っ飛ぶ気分






お節介なんかじゃないよー
嬉しいんだよ?
それは良かったです
と蜜蜂との談笑を
楽しむ山道







「こらー!!真庭三馬鹿!!
なにやってんだ!!!!」







先生の怒号が遠くで響いたと同時に
目の前が開け
頂上に到着した
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