夢見

□真庭家と居候な私〜7〜
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夏休み…学生が一年間過ごすなかで
最も長い休暇期間
学校から解き放たれ
自由なひととき………





と、現実は甘くない







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夏休みが始まり早三日目なのだが

真庭家高等部一年組は
学園に来ている







夏休み補習だ
学力補充と言ってもいい







午前中だけなのだが
授業は最初の一時間だけで
後はほぼ自習だ






まぁ私としては
膨大な宿題を終わらせるには
丁度いいため、そこは助かる


学園のがどっちかというと
落ち着くし集中できる…………静かだし








教室で行っているのだが
自由席なので
また新鮮味を感じる



ちなみに私の席の周りには
当たり前のように
蝙蝠、白鷺、川獺、蜜蜂がいる
いつもの席でも近いのだが
なんか落ち着く




右隣の蜜蜂をみると
黙々と宿題をやっている
集中しているようだ






なのに蝙蝠、白鷺、川獺の方を
見ると寝ている

教室は確かにクーラーが効いていて
涼しいのだが…この三人
最初から寝ている



何のために補習を受けに
来ているのだろうか



あと一時間で補習が終わってしまうので
起こそうかと思い



前にいる川獺に消ゴムを投げた


コンッ


「んにゃー…あれ、俺寝てたのか…」


どうやらいつの間にか
寝てたらしく潔く自習を始めた



次に左隣にいる蝙蝠を
自前三十センチ定規で
頭を叩く


ペシッ



起きない…





ズビシッ



「いてて…猫に叩かれたら
流石にいてーっつーの…」




文句垂れてきたので
早く自習しなさいと
にっこりと微笑みながら
定規を構えると


すみません、と蝙蝠らしくない
声を出しペンを握った








最後に後ろの席の白鷺を起こそうと
振り向いたのだが……
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