夢見

□真庭家と居候な私〜1〜
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朝ーーーーーーーー

全ての生物が行動を開始する
時間である。




それは私、真庭猫も
例外ではなく、今日も今日とて
学校があるので、潔く起きなければ
と、身体を起こそうとすると



もぞもぞ……………ん?おかしいな
布団のなかに何かしら物体が…………










「ふあ〜ぁ…あん?子猫ちゃん
もう起きちゃったの?もちっと一緒に
寝ていたかったんだけどな、
きゃはきゃは!」










私の布団から蝙蝠が出てきた。










「ひ…………」

「ひ?」


「ひゃあぁあああああ!!!」





ーーーこうして私の慌ただしい
非日常がはじまるーーーーーーーーー










私こと真庭猫は
今年、高校生になった。






だが両親共に二人とも
海外出張でひとり
日本に取り残された私は
遠縁である、真庭家に
居候させてもらっているのだ。





この真庭家は所謂本家であり
中々の大御所である。なにせ私を合わせ
十三人も暮らしていることになる。



私以外の十二人は皆個性豊かで
面白い人達だ。なにより優しい。



暮らさせてもらっている私を
同じ家族みたいに慕ってくれる。










………………度が過ぎるひともいるが…







ちなみに真庭家は先祖代々
忍者だったとかじゃなかったりとか。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーー









「な、何で蝙蝠が私の布団に…っ
まさか夜の間ずっといたの!?」



「そうだぜぇ〜
ついつい猫と
寝たくなってさ、きゃは☆」









私は貞操の危機を普段から感じている
今日の蝙蝠然りである。








「おいおい、それよりもいいのか?
時間、遅刻しちまうぜぇ」



「わ、せっかく早く起きたのに!
こんな時間!着替えるから
早く出てってよー!!」






目覚まし時計を見ながら私は
慌てて準備をしだす。






「おっとそれはできねぇ相談だぜ…」


「何でよ!?早くしないと
朝ごはん食べれないんだけど!?」









朝ごはん抜きで授業なんかは
ごめんこうむる。










「…俺様が猫の
着替えを見たいからだ!」




私は傍にあった竹刀を手に取る。





「いいから部屋から
出ていけぇえええ!!」




バッシーーーーン!!!





私が振り上げた竹刀が蝙蝠に直撃した。
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