小説
□シェービングクリームはそんなことに使いません!
1ページ/2ページ
時は戦国。
誰しも生きるか死ぬかの狭間に集う時代だ。
幼い子供は忍者に憧れ、それを学ぶ為に修行する。
忍者のたまご達が集まる学園では本日も平和な1日が過ぎ様としていた。
「不破先輩!」
忍術学園で五年生になる不破雷蔵に声を掛けて来たのは、同じ図書委員会に所属する一年生の少年であった。
「どうしたんだい?きり丸」
雷蔵は前屈みになり息をきらす
自分より小柄な少年に話掛けた。
彼の名は「摂津のきり丸」
一年は組に所属し雷蔵と同じ図書委員であり、どケチで有名である。
「どうしたじゃないですよ〜!鉢屋先輩が……」
「……鉢屋がどうしたんだ!」
雷蔵はきり丸の小さな肩を掴み前後に揺すった。
「…図書委員の手伝いをしてて誤って台から落ちてしまったんですよ。」
その言葉を聞いた瞬間、全身が凍り付いた感覚に襲われた。
「何だって!!それで無事なのか?」
雷蔵の切羽詰まった言葉にきり丸は落ち着く様に足しなめた。
「鉢屋先輩なら軽い捻挫で済みました。今は忍たま長屋で休んでると思いますよ。」
きり丸の言葉に安心し、雷蔵は相手が待つ忍たま長屋に足を早めた。
「鉢屋!!!」
思い切りドアを開け、相手がいる事を確認する。
「どうしたんだい?そんな怖い顔をして……」
その相手は読んでいた本から目を離し、ゆっくりと雷蔵の方へ目を向けた。
その相手とは、クラスメイトで同室である雷蔵の変装を常日頃からしている、変装の名人であり、雷蔵の恋人である。
「……図書室で怪我をしたって聞いた。」
「その怪我……そうだろ?」
三郎の左手と足首には包帯が巻かれていた。
右頬にはかすり傷まで見られた。
雷蔵はゆっくりと三郎の頬に手を伸ばした。
「…大した事はないよ。軽い捻挫だ。但し善法寺伊作先輩には余り使わない様に言われたけど。」
そう言って口角を上げ微笑んだ。
「また、僕に間違えられたのか?」
「きり丸にね。手伝うのは良かったけど、中在家先輩に気付かれて自滅。」
三郎は少し目を伏せながら雷蔵の手を取った。
「……僕のせいで。ごめん」
雷蔵の目には一杯の涙が溜まっていた。
三郎の怪我を知らなかった悔しさと罪悪感が雷蔵を襲う。
「……何で君が泣くの?」
そう言って三郎は子供の様に泣きじゃくる雷蔵を自分の方へ引き寄せた。
「………うっ」
「……ごめん」
その言葉に更に三郎の腕に力が隠る。
「…泣き止んでくれよ。私は君を泣かす為に図書委員会の仕事を手伝ったんじゃない」
「……三郎」
雷蔵が顔を上げると柔らかい笑みを浮かべた三郎の顔があった。
そのまま、三郎が雷蔵へと唇を寄せる。
触れるだけの軽い口付けを交わした。
「……僕には責任がある。何かして欲しい事はないかい?」
雷蔵の言葉に一歩置いたが、三郎は暫く考えて口を開いた。
「……じゃあ、君が私の腕になってくれ。」
三郎の言葉にきょとんと目を丸くし固まる雷蔵の髪に手を向け続けた。
「利き手を捻ってしまってね。これではノートも写せない。」
だから、日常生活を手伝って欲しいと三郎は告げた。
「そんな事か。御安いご用意さ」
この時は、まだ雷蔵は気付いていなかった。
三郎が何で「日常生活」をと言ったのかを。
そして、数日が過ぎ五年ろ組では一つの課題が向けられていた。
「………」
「どうしたんだい?また悩んでいるのか?」
自分の机に向かい頭を抱えている雷蔵に声を掛けた。
「三郎。変装ってさコツとかあるの?」
雷蔵の問いかけに小さく笑みを浮かべ雷蔵の隣に腰を下ろした。
「なぜ、私に聞くの?」
「だって君は学園一の変装の名人ではないか。しかも、今回の課題は女装だよ!?女装は苦手でね」
そう言って雷蔵は恥ずかしそうにふふっと苦笑いを見せた。
「女装なら山田先生に聞いた方が良いんじゃないか?」
にっと子供の様な笑みを浮かべ雷蔵の背中を叩いた。
「真面目に答えてくれよ。」
「真面目だとも。……もう遅い。部屋に行こう」
そう言って、雷蔵に手を差しのべた。
未だ三郎の腕には包帯が巻かれていた。
「………まだ痛むかい?」
包帯が巻かれている腕を軽く摩る。
「……気にする事はないよ。……それより早く二人きりにならないかい?」
雷蔵の耳元で軽く囁く。
こうして二人は自室へと足を向けた。
「雷蔵。これを知ってるかい?」
そう言うと三郎は引き出しから細長いビンを出した。
中には白いクリーム状の物が入っている。
「髭を剃る奴だろ?」
そう。三郎が手にしていたのは髭を剃る時に使うクリームであった。
「女装に必要なのは体毛を剃る事だ」
「髭とかかい?でもまだ生えてもいないのに?」
三郎の言葉に疑問を覚えながら答える。
「髭の他にも女の子にはすね毛は生えてもないだろう?」
そう言うと雷蔵の大腿部へと手を伸ばした。
三郎の手は袴の紐をゆっくりと緩める。
「!!」
「さ、三郎!?」
とっさに三郎から逃げる様に身体を捻らせるが、三郎の重力で上手くいかず褌姿になってしまった。
そのまま、三郎の唇が雷蔵の唇を覆う。
歯列を割り、口内へと三郎の舌がゆっくりと滑り込む。
「…ん、はぁ」
上手く息をする事が出来ず身をくねらす。
「雷蔵可愛い」
くすりと小さく笑う三郎に苛立ち、三郎の襟を掴み更に、深い口付けを交わした。
「!!」
水音が耳に響く。
お互いの息を感じながら舌を深く差し込む。
「ら、いぞ……く…るし……」
三郎が雷蔵の肩に手を伸ばし、自分から引き離す。
その際、お互いの唾液が糸を引いた。
「……さっきの仕返しだよ」
雷蔵は怪しげな笑みを浮かべ三郎を見つめた。
「雷蔵。君……誘っているのかい?」
三郎が雷蔵の下腹部に手を伸ばす。
「……先に仕向けたのは君だろう!?」
「……そうだっけ?」
くすくすと小さく笑みを漏らす。
そのまま、褌の紐を外し雷蔵の自身を口に含んだ。
「あ……っ」
雷蔵の身体が大きく跳ね上がった。
「さ、三郎!?」
無我夢中で雷蔵のモノを口に含んだまま、三郎は先程の小瓶を取り出した。
「…な、何をするつもりだぃ?」
思わず身を捩らせる。
三郎は瓶の蓋を開け、中に入っているクリームを手に取った。
「……分かってるくせに。」
そう呟くと雷蔵の自身に塗り前後に擦り付けた。
「んんっ」
クリームが泡立ち、少しずつ熱を帯びたモノがびくびくと脈を打ち込む。
「……凄いな。どんどん硬くなってる。」
そう言うと、指で鈴口を刺激しぐりぐりと押し付けた。
「あ、あぁっ……さ、ぶ……」
雷蔵の身体が大きく反り返る。
「……どろどろだ。クリームだけではないだろう?」
鈴口から指を離すと透明な糸が伝う。
亀頭から竿まで時間をかけて愛撫する。
「あ、はぁっ……もうイク…」
雷蔵から声が漏れた瞬間、三郎の手が止まり、三郎は引き出しから剃刀を取り出した。
「…な、に?」
達成出来ず放心状態の雷蔵が三郎を見上げる。
「…大丈夫。大人しくしていれば直ぐ終わる」
そう言って三郎は雷蔵の陰部にクリームを塗り、陰毛を剃り始めた。
「三郎!?」
状況を理解したのか雷蔵が声を荒げる。
「…暴れるな。大切な部分も切り落としてしまう。」
強い力で雷蔵の自身を掴んだ。
「いっ……」
あまりの痛さに雷蔵の顔が歪む。
「そんなに怖がらないでくれないか?……あまり酷い事はしたくない」
そっと雷蔵の唇を指でなぞる。
「……十分酷いよ。」
三郎を睨み付け自分の唇に触れている指に歯を立てた。
「……ふふっ」
「何が可笑しい!?」
三郎の指先は深紅の赤で染まっている。
その血で汚れた指を口に含んだ。
「雷蔵に傷付けられたのが嬉しくてね。」
三郎は息を荒げ雷蔵の下半身へと手を伸ばし、作業を続けた。
「あっ……へ、変態っ」
「…変態だよ。雷蔵の前ではね」
にっと口角を上げ微笑んだ。
「……馬鹿。」
三郎から顔を背け、自分の腕で顔を覆う。
「……雷蔵。見てごらん」
三郎は手拭いで雷蔵の陰部を拭き取ると、手にしていた剃刀を机の引き出しに閉まった。
「……最低だ」
雷蔵の下半身は陰毛が全て剃り落とされていた。
「……綺麗だ。まるで産まれたての子供の様だ。」
三郎は雷蔵の自身を手で包み込み、上下に動かした。
「…ガチガチではないか。陰毛を剃られて勃つなんて…やらしいな。雷蔵は」
三郎はその手を速めた。
水音が部屋中に響く。
「……あぁっ…誰の、せいだと!!」
目に一杯の涙を溜め込み、三郎の襟を掴み自分の方へと引き寄せた。
「……私のせいだな。」
雷蔵の耳元で囁き、更に激しく手を動かした。
「はっ…さ、ぶ……も、イっく…!!」
雷蔵の身体がガクガクと痙攣する。
「…まだだよ。…イクなら一緒に」
三郎はそう伝えると、袴を下ろし熱く脈を打つ自身を取り、雷蔵のアナルへと挿入した。
「ああっ…いき、なり…入れ…る…な!」
身体中が麻痺し感覚が喪われて行くのが解る気がした。
腹の奥で三郎のモノが熱く脈を打つのが分かる。
「……凄い。中がとろとろだ」
指でアナルを拡げ、自分と繋がっているのを確認するかの様に指を挿入した。
「……!や、あぁぁぁっ」
叫びに近い声で雷蔵が喘いだ。
「…見てごらん。凄い締め付けて、離そうとしない」
更に深く指を差し込む。
それと同時に三郎はゆっくりと腰を動かした。
「…さ、ぶ……や、やだって」
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、雷蔵は三郎にすがり付いた。
「何が嫌?」
三郎は更に指を挿入した。
雷蔵の身体が跳ねる。
「……ゆ、ゆび、やっ」
もはや、言葉にならない声で訴えるが、それは更に三郎を締め付ける。
「…やだって言っても君が離さないんじゃないか。」
「……ゆび、抜いて…」
雷蔵はもう一度三郎に問いかける。
三郎は少し考えたが、ゆっくりと指を引き抜いた。
「…雷蔵。…私もう我慢出来ない。」
そう言うと三郎はゆっくりと腰を動かした。
「…あ、や…」
三郎は動きを段々と速めて行く。
突く度にその激しさは増していき、雷蔵の口からはもはや、荒い呼吸しか聞かれない。
「雷蔵。…平気か?」