進撃短編

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「何見てんだ?」

「今年の訓練兵団卒業者の名簿だ」

「どうせその中のほとんどが来ねぇよ。
見ても意味ねぇだろ」

「まあ、そういうなよ。
気になる名前があるんだ」

「知り合いか?」

「多分、お前の方が知っているよ」


エルヴィンから渡された名簿に、目を疑った。


「雛・ファインテール…!?」

「ああ。齢9歳ながら特待生として入団。
座学、実技ともにぶっちぎりの首席で、稀に見る逸材だと報告を受けている。
調査兵団に入ってくれたら、とても喜ばしいが…」

「入る訳ねぇだろ。
首席なら憲兵団に入るはずだ」

「お前の姿を見て兵士になったのなら、調査兵団に入るかもしれない」

「やめろ。そんなことされたら気分が悪い」


俺は名簿を机の上に置き足早に部屋を出た。
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