進撃短編

□洗濯の謎
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「兵長〜」

「なんだ」

「血液ってどうやったら落ちるんですか?」

「・・・は?」









「生理か・・・」

「そうなんです。
こんなについたの初めてで」


ベットシーツには、ちょうどお尻が当たる部分に
赤黒く小さなしみが丸いかたちでついていた。



出来事は数時間前にさかのぼる。


いつものようにぐだぐだと起きて着替えていると、
不意にベットに目がいった。


「え?」


赤い・・・しみ?


「あー・・・」


やっちゃったー・・・



「というわけでございます」

「それでどうして俺に頼むんだ。
ぺトラとかの方がいいだろう、そういう話題は」

「そこはやっぱり、掃除洗濯どんとこい!!なお母さんに」

「俺は母親じゃねえ」

「そんな感じじゃないですか。
まあ、とりあえずお願いします」

「チッ・・・仕方ねえな」



シーツをとって洗面所へ向かう。


「いいか、まず水でなるべく洗い落せ」

「はい!」


なんだかんだ言ってもやってくれるんだよな〜

兵長優しい!!


ジャーッと水道の水を桶に入れ、その中で血液がついた部分を流す。


「それから洗剤を入れた水につけて入れておけ。
しばらくしたら洗剤を水道の水で洗い流して、
それでも落ちないところを洗剤つけて擦って落とせ」

「ありがとうございます!!」


いやー、プロだね。

兵長、調査兵団じゃなくて掃除屋さんかクリーニング屋さんになればよかったのに。


「まさか経血を洗うことになるとは思わなかった」

「洗ったことあります?」

「あるわけねえだろ」

「デスヨネー」

「俺は仕事に戻る。
お前もそれ洗剤につけてさっさと仕事に戻れ。
仕事から帰る頃にはある程度落ちてんだろ」

「はーい、本当にありがとうございました!」


部屋を出ていく後ろ姿に敬礼をして、私は洗面所に戻った。
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