進撃短編
□美しく残酷な世界
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「あの…ごめんなさい。私…」
「全然大丈夫だよ、気にしないで。
あ、そうそう。
ずっと言おうと思ってたんだけどね、私に敬語使わなくていいよ。同い年だし」
「え、でも…」
「ミカサ、敬語だと話しづらそうだしね」
言語能力を指摘され、ミカサは肩を竦めた。
「じゃあ、普通に話す…雛」
「なあに?」
「聞きたかったんだけど…
もしかして雛も、東洋の血を引いているの?」
「あ、うん。父が東洋人で、だから瞳が黒いの。ミカサは?」
「私は母が東洋人で…」
「そうなんだ…綺麗な黒髪だよねぇ」
「…ありがとう」
「ふふ、照れてる」
「て、照れてない」
「ミカサは可愛いなぁ」
「か、可愛くない」
二人は目を見合わせて、笑い出した。