短篇集
□忘れられない
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就→親です
現代パロっぽい何かです
オチがありません
我には忘れられない記憶がある
その記憶というのは、
夜、親に連れられ神社に行った。そこである巫女が舞っている。
といったようなものだ
当時の我はほんの5才かそこらであった
はじめは、くだらないなどと思っていたが、境内に続々と集まる人集り
そこまで、面白いものかと思いお宮の中を覗くと、そこには
幼い少女がひとり
舞を舞っていた
少女は我と歳は変わらないだろう
銀色の髪が動くたびに揺れる
少女が境内側に向き直った時、我は少女と目があった
そして、フワッとはにかむその顔にドキッとした
少女の瞳の片方は澄んだ空のように青く、もう片方は紅玉のような鮮やかな赤色だった
そう、オッドアイである
松明に灯された火で影をつくり、ゆらめく
少女から目を離せなくなる条件はこれで揃った
大人顔負けの舞で人々を虜にしていく
その中でも、我は重症であったであろうな
舞が終わって、社務所に帰っていく少女は先程とは打って変わり、あどけない笑顔を振りまいていた
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