短篇集

□起きたら
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親貞の考えはこうだ
俺は出かけていていない(と親貞が言う)

かわりに姉上のフリをした俺が元就の相手をする



姉上は嫁に出ておりいないので、父国親が外で産んだ娘としている



なんとも単純な考えだ
大丈夫なのだろうか



着物はこの前政宗が嫌がらせとして送って来た藤色の着物が発見されたのでそれを着ることになった



一段落ついたから昼飯を食べていると、
「アニキー、毛利の奴の船が見えたぞ。あの速さなら後四半刻ぐらいでつくと思うぜ」



それを聞くやいなや親貞は「野郎共、いまから兄貴のことを姉貴と呼べ!!わかったな!!」



「「「「「「おう」」」」」」」



そう言ったあと野郎共は口々に姉貴と言う練習をしていた



異様にニコニコした顔で
「さて、姉上。あなたの名前は藤(ふじ)です。よろしいですね。」



「ああ」
もう、そうとしか答えることができなかった



そうこうしているうちに、元就が着いたらしい



侍女たちがあわただしくなってきた



俺は親貞と元就がくるまで離れの方で待っていた



足音がする



ワクワクしながら元就がくるのを待った



親貞がニヤニヤすると注意してきたが無視してやった



スパンという音と共に元就が入ってきた



「元親はいるでないか!!」



「毛利殿こちらは我が兄上の姉上でございます。父国親が外でつくって最近見つけたのです」



「ふん、なるほどな。たしかに元親はいないようだな。してお主名をなんと申す」



えっ、もしかしてバレなかった!?
なんか元就に勝てたようなきがする



「私の名は藤と申します。元親がいないので私が元就様のお相手をすることになってしまい申し訳ありません」



「ほう。さて親貞殿出て行っくれんか」



そう元就が言うと親貞は部屋を出て行った



親貞が出て行ってから、元就は舐め回すように俺を見ていた



「藤とやら、我の近くに参れ。」



「はい」



「耳をかせ」



そう言うので耳を元就の方に向けたら



くちゅくちゅぴちゃぴちゃ
「ぁ、ぁ、はぁ、ゃぁ、んん、」



「元親」



へっ!?



「藤、貴様は元親だろう」


「な、なんでそう思うのですか?」



「それは、あまりにも元親に似ているから。あと我が部屋に入ってきたときに上目遣いでみていたから。それにその着物は伊達がわざわざ我に見せつけに来て貴様にやると言ったいたからだ」
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