小説
□知られたくない想い
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シカマル「その箱ってどこにあんだ?」
ゆか「えっと。。。。そこの右の押し入れに入ってるんだけど。。。。」
そう言ってゆかは脚立を持って来た。
ゆか「い、一回確認するからあっち向いてて/////」
シカマル「なんで?」
ゆか「み、見られると恥ずかしい物とかあったらやだし////」
シカマルは溜め息をついて、後ろを向いた。ゆかは脚立にのぼると、押し入れの中をまじまじと見て、これと言ってみられて困る物は無い事を確認した。
ゆか「もういいよ」
シカマルはめんどくさそうに振り向くと
シカマル「そんでどこ?」
脚立にのぼったままのゆかはその箱を指差した。
シカマル「ああ、あれか。。。。。結構奥に入ってんな。。。。。」
そう言って押し入れに入ってある箱を何個か取り出す。ゆかがあれもこれもと指示をする。
思いのほかこき使われる羽目になったシカマルは、一言文句言ってやろうとゆかに顔を向ける。すると
シカマル「うっ。。。。。。////」
脚立にのぼっているゆか。ちょうどシカマルの顔の位置にゆかの胸元がある。しかも狭い押し入れを二人で覗き込んでるものだから、思わず鼻先が触れてしまいそうになった。
シカマル「お、おい。。。だいたい分かるからもうあっち行っとけよ。。。。」
ゆか「そお?じゃあ後はお願いします」
シカマルは自分の鼓動がかなり早くなっている事が分かる。とにかく早く終わらせてしまいたい
シカマル「これで全部か?」
ゆかは荷物を確認すると
ゆか「うん!ありがとう。助かったよ」
笑顔で感謝した。
シカマル「じゃあ、俺は帰るからよ」
玄関へ向かうシカマルをまた引き止める。
ゆか「ねぇ!お茶入れたから飲んでいきなよーーー!!」
シカマル「さっきいらねぇっていっただろ!?」
ゆか「でも喉かわいたでしょっ??」
シカマル「のどかわく程動いてねぇよっ!つか、離せって!」
ゆか「うそ!だって顔がちょっと赤いよ?だから冷たいお茶を飲んでクールダウンしなよ!」
シカマル「あ、赤くなんてなってねぇよっ!」
ゆか「なんでそんなにムキになるの〜。。。。。?」
不思議そうなゆかに、自分の内なる想いを悟られまいと
シカマル「ムキになんてなってねぇっつうの!分かったよ。飲んでいきゃあいいんだろ!?」
ゆかはしめしめと思ったが、シカマルはグラスを手に取ると、一気に全て飲み干し
シカマル「ごちそーさん」
そう言って靴を履いた。
ゆか「ええ〜〜〜!?そんなのあり??」
かなり悔しがってるゆかだが、これ以上は無理と判断して
ゆか「じゃあ、下まで一緒に行く。。。。。」
シカマル「好きにしろ」
そしてアパートの下まで下りると、ゆかは無言のままシカマルに小さく手を振った。シカマルも何も言わずに帰っていく。
でも、小さくなっていくシカマルの姿をずっと見送ると、幸せな気持ちになった。。。。