小説

□お前はズレてる 〜鈍感は大罪ですよの続き〜
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重い足取りで綱手の元にたどり着いたゆか



ゆか「うう。。。。苦しい。。。。今爆笑したら、きっとリバースしちゃうだろうな。。。。。はは。。。。」



そして綱手の部屋に入り、またまた溜め込んだ資料の整理を始める。





綱手「ゆか、お前具合でも悪いのか??」


心配そうに訪ねる。



ゆか「いえ。そんな事ないですよ笑。熱さでちょっとバテたのかな。。。?」



綱手「それなら良いんだが。。。。どうだ、今日も終わったら付き合え」



シズネ「綱手様!今日も飲むおつもりですか?!」



綱手「こう暑いと、仕事終わりに冷たいビールでも飲まないと、やってられんのだ」



シズネはどうせ注意しても行くのだろうと思い、それ以上は何も言わない。




ゆか「じゃあ、早く終わらせますね」





そして日が暮れた頃、仕事を終えた。




綱手は今日は焼き鳥だと、嬉しそうにゆかをその店に案内してくれる。



店に入り、三人はビールを注文した。テーブルにビール運ばれると、乾杯して一気に飲み干した。シズネ以外。。。。




シズネ「あ、またそんな飲み方を。。。。」



どんどん運ばれて来る料理に、ゆかは休む事無く食べる。



シズネ「な、なんか、今日はよく食べるわね?そんなにお腹空いてたの??」



シズネは圧倒されているようだ。




綱手「若い証拠だ笑。ゆか、どんどん食え!!そして飲め!!」



よく食べ、よく飲むゆかが、綱手にとっては可愛い存在であった。




綱手「そう言えば、シカマルとはその後どうなんだ??笑??」




これが聞きたかったらしい。



シズネ「そ、そう。。。。シカマル君とチョウジ君の事も気になるし。。。。」




シズネはまだ、シカマルにオネェ疑惑を抱いている模様。。。。




ゆか「。。。。。これと言って、何も無いんですよね。。。。相変わらず迷惑そうにされてますし。。。。。はあ」



綱手「はっ。本当にあの男はつまらんなぁ。。。。今度押し倒してしまえ笑!!」




シズネ「綱手様!!何を言ってるんですか!?もう、ゆかも本気にしちゃだめよ!」





ゆか「その手があったか。。。。。。」



シズネ「!!!!!」




綱手「まあ、それは冗談として。。。。今のうちに、後悔の無いように恋愛するんだぞ?」




優しく微笑む綱手。シズネも何だかもの言いた気な様子。




綱手「ゆか、お前に言っておきたい事があってな。。。。」



急に神妙な面持ちで話す。




ゆか「はい。。。。なんでしょうか」



綱手「実はな、こっちの話なんだが最近里の外が騒がしくてな。。。今すぐではないが、厄介な任務が増えて来そうなんだよ。。。。。」




ゆか「そんなんですね。。。。。」





綱手「シカマルは木の葉にとって、第一線で動いてもらわなければいけない忍びだ。。。。
あいつの変わりなんてそうそういない。。。。。強い忍びだからこそ、それ以上の危険と隣り合わせなんだよ。。。わかるか?」




ゆかはまっすぐに綱手を見つめると



ゆか「綱手様、そんな事百も承知ですよ笑」



ゆかの決心を聞くと




綱手「そうか。。。。分からないお前ではなかったな。野暮な質問だった。。。ただ。。。。また同じような思いさせるのは、不憫でな。。。」




ゆかはグラスの焼酎を一気に流し込むと



ゆか「大丈夫です!!」



そう笑った。








散々飲んで食べて、お開きに。。。。。





三人は月明かりの道を歩いて帰る。



シズネ「それにしてもよく食べたわね。。。。大丈夫??」




綱手「そうだな。。。。ちょっと食い過ぎじゃないか??体に悪いぞ」



心配そうな二人をよそに、口を手で押さえながら




ゆか「だ、、、、大丈夫です、、、なんのこれしき、、、、」




シズネ「どうしたの?何かに挑戦でもしてるの笑」




ヨロヨロ歩くゆか。二人はそれが面白くてクスクスと笑った。




ゆか「はっ。。。。。!!」



シズネ「なにっ!?吐くの!?」



シズネはゆかから離れた。。。。。



ゆか「ち、違いますよ。私のシカマルセンサーが。。。。ほらっ!!」




そういって指さした方を見ると、ババ抜きのババを引いたような顔をしたシカマルが、チョウジとナルトとサクラと四人で歩いて来た。




シズネ「す。。。。。すごい。。。。まるで感知タイプね。。。」





ナルト「おーー!綱手のばあちゃんに、シズネのねえちゃん、そんでゆか!!久しぶりだってばよ!」




サクラ「三人でお食事ですかぁ?師匠また飲み過ぎなんじゃないんですか?笑?」




綱手「そんなに飲んでないよ!サクラ。。。。だんだんシズネに似て来たな。。。。。」




サクラ「ゆか、久しぶりね。元気してた??ってゆうか、なんか具合悪そうなんだけど。。。。大丈夫??」




サクラは心配そうにゆかを覗き込んだ。



ゆか「具合なんか悪くないよ笑。それより久しぶりに会って、私なんか変わらない???たとえばぽっちゃりしたとか。。。。////」




サクラはマジマジとゆかを見て




サクラ「う〜〜〜ん。。。。なんか。。。やつれた???」



チーーーーーーーン。。。。。。




ゆか「マジですか。。。。。??こんなに食べてるのに。。。。。」




相当ショックで、ブツブツ独り言が始まる。サクラは不気味がっている。。。が




サクラ「それより、シカマルが居るのに飛びつかないなんて。。。。やっぱおかしい。。。。」



ゆかはあまりの苦しさに、いつものようにはいかないらしい





綱手「お前達は任務の帰りか?報告書は書いたんだろうな?」




シズネ「その報告書、、、、、いつも何日先に読んでるんですか。。。。」




綱手「。。。。こ、これからはちゃんと毎日目を通すつもりだ!!本当にいちいち。。。」




シカマル「報告書は俺がちゃんと書いてますんで、ぜひ、明日目を通して下さい」




綱手「わかってる!!」



ゆか「シカマルはもう帰るの??」



思いっきり無理して笑う。




シカマル「。。。。。ああ、帰る」





シズネ「じゃあ、皆さんおつかれさまです。綱手様、私達も行きましょう」



綱手「そうだな。じゃあ、お前達ゆっくり休めよ」



ゆか「ナ、ナルト。。。。一緒に帰ろ」



ヨロヨロのゆかは、すがる思いでナルトに頼んだ。



ナルト「別にいいんだけどよ〜、俺今から一楽でラーメン食って帰ろうと思ってたんだってばよ」





ゆか「そ、、、、そうなんだ、、、」




ナルト「あっ!!そう言えばこないだゆかにメシごちそうになったから、良かったら今から一楽おごるぜ??」




シズネ「ああっ!!もうゆかは無理!!これ以上食べたら。。。。。想像するのも気持ち悪い。。。。」




ナルト「へ??なんで??」




ゆか「行く!!ナルト!!連れてって!!」



そう言ってゆかはナルトを引っ張る。



綱手「おいおい。。。ゆか。何行き急いでるんだ?笑」




チョウジ「本当になんかいつもと様子がちがうよ。。。?」




ゆか「いいからいいから。じゃあ、皆さんお休みなさい!!笑!!」



そう言って、不思議がるナルトをぐいぐい押しながら歩いていった。





シカマル「なんだ??あいつ。。。。」




綱手「シカマル〜〜。ゆかがあっさりしてるから物たり無いんんだろ〜笑?」




シカマル「そんなんじゃないですよ!でもなんか、本当に具合悪そうじゃないっすか?」



サクラ「ほんと、顔色もわるかったし。。。。」




シズネ「なんか最近変なのよね。。。。ぽっちゃりがなんだとか。。。」



サクラ「あ、そう言えば今も言ってましたよ!!」



綱手「なんだ??そのぽっちゃりって??」



皆が不思議がってる中、チョウジが口を開いた





チョウジ「あ。。。。。もしかして。。。」




綱手「なんだ!?何か知ってるのか??」




チョウジが困ったように話しだす。





チョウジ「あの。。。こないだ焼き肉Qで、シカマルがトイレに行ってる間に、ゆかが何でも良いからシカマルの女の子のタイプを聞いて来たんだよ。。。。
それで前にイノがダイエットしてた時の話をしたんだ。。。。。男はぽっちゃり系が好きだって。。。。。」





綱手「ははははは!!そうか!!それか!!ほんと面白い奴だ。シカマル、かわいいと思わんか?笑?」





綱手はニヤリとシカマルを見る。




シカマル「。。。。アホとしか思えませんね。。。。」


顔を赤くしながら、呆れたように言った。




綱手「ま。。。。お前はそう言うと思ったよ笑。
でもな。。。。死と隣り合わせの忍びにとって、心休まる場所が一つあっても良いと思うんだがな?」



少し考えて




シカマル「あいつは心休まるどころか、心労のタネっすよ。。。。」



そう言ってシカマルは




シカマル「あ。。。。俺、ちょっと用事思い出したから、皆ここで。。。。」



と、自分の家とは逆方向に歩いて行った。





サクラ「こんな時間に用事って何かしら」



綱手「まぁ、忘れてたみたいだから対した事じゃないだろう。じゃあシズネ、帰るぞ」



シズネ「はい。じゃあ、サクラ、チョウジ、また明日」




サクラ「はい。お休みなさい」



チョウジ「お休みなさい」









一楽にてー




ナルト「ゆか、ここのラーメンは木の葉一うまいんだぞ〜。期待しててくれってばよ!!」



息巻いてるナルトとは正反対に、今にも吐き出してしまいそうなゆか。




ゆか(ラーメン。。。。食べれるのかな。。。いや、そんな事じゃぽっちゃりにはなれない!!気合いで食べてやる!!)



メラメラと燃えている中、ナルトおすすめのラーメンが目の前に置かれた。


テウチ「お待ちどう!!」





ゆか「は。。。。はい。。。。。苦笑。」




ナルト「は〜〜〜っやっぱうんまそうだってばよ!!ゆか、早く食えよ!!」



ナルトは事情を知らないため、ゆかがお腹をすかせてる物だと思っている。



ゆかは、目の前にもうもうと湯気を立ち上らせている、その食べ物にゴクリとつばを飲み込んだ。



ゆか(本来なら、すごく美味しいんだろうけど。。。。。)




そう思ってナルトをチラリと見ると、早く早くとせかす。。。。。



ゆかは覚悟を決め、割り箸に手を伸ばす。その割り箸をまさに割ろうとした瞬間。




ゆかの手から割り箸が奪われ、隣の丸椅子が引かれた。そこにドサッと座る人影が、ゆかの目の前の丼を自分に引き寄せた。




ゆかもナルトも唖然としたが、そのまま割り箸を割ると、一口ラーメンをすすった。そして




シカマル「あのなぁ、メシは楽しく食うもんなんだよ。お前みたいに無理して食っても美味くないし、作った方にも迷惑だぜ」




そう言ってシカマルは、二口目をふうふうと冷ましながら



シカマル「チョウジが何言ったかしんねぇけど、こうゆう事すんなよな。五代目様も心配してたぞ」



そして、また麺をすすった。




ナルト「は???シカマル。お前ナニ言ってるんだ?それ、俺がゆかにおごってやったラーメンだぞ??」



シカマル「これは俺が払うよ。。。めんどくせぇ。。。。」



ゆかは突然の事にビックリし過ぎて頭の中が真っ白になる。
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