小説

□鈍感は大罪ですよ  〜夢のような一夜の続き〜
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翌朝ー


先に目が覚めたのはゆか。すかさず隣のシカマルを確認する。。。。。が、そこにはいない。


ゆか「あれ。。。。。先に起きちゃったのかな」


ベッドから降りると、何かを踏んづけた。


シカマル「いってぇっっ!!」


その声にゆかはビックリして


ゆか「な、なんで床で寝てるの?」



シカマルはのそりと起き上がって、ゆかを睨む。



シカマル「好きで寝てたわけじゃねぇよ。。。。誰かさんに蹴り落とされたんだよ」


そう言ってゆかに踏まれた場所を、さすっている。


自分の寝相の悪さは知っていたので、何も言い訳せず素直に謝った。



ゆか「ごめんなさい。。。。。せっかく一緒に寝てくれてたのに。。。。怒ってる。。。。。??」



シカマルはグーっと伸びをして



シカマル「別に怒ってねぇよ。それよりお前、時間大丈夫なのかよ」


ゆかは時計に目をやる。



ゆか「あ、もう行かないと。。。。おじ様もおば様も、起きてるよね?挨拶してから帰るね」


ゆかはベッドから下りた。


シカマル「じゃあ、先に下降りてるから、着替えとけよ」


ゆかはうんと頷いた。



リビングではシカクがお茶を飲んでいた。


シカク「よう、やっと起きたか笑」


シカマル「ああ。。。。」


シカク「ゆかはどうした?」


シカマル「今着替えてるよ」


シカクはふぅんと言って、もの言いた気な顔でシカマルを見る。


それに気づいたシカマルは


シカマル「言っとくけど、オヤジが期待するような事は何もないぜ」


しれっと言ってみせた。


シカク「いや、別に何も期待なんかしちゃいないよ。なぁ、母ちゃん??」


キッチンで聞き耳立てていたヨシノが


ヨシノ「そ、そうよ、別にな〜〜〜んにも!!」


シカマルは溜め息をついて


シカマル「ほんと、なんちゅう親だよ。。。。どうかしてるぜ」



そしてゆかが着替えを終えて、降りて来た。


そして居眠りした事、そのままここで寝かせてもらった事、謝ったり感謝したり、忙しくペコペコしていた。


そして、ヨシノが


ゆか「ゆかちゃん、お昼食べてく?」



ゆかに問いかけた。しかし


ゆか「いえ、もうこれ以上図々しく出来ないし、これからお仕事もあるので、おいとまします」


ヨシノ「そう?残念ね。。。。。ね?シカマル」



シカマル「あ?俺がいつ残念がってた?」


はあ、とダイニングの椅子を引いて座る。



シカク「いや、本当昨日は楽しかったよ。またいつでも来てくれよ」



ゆかはもう一度感謝すると



ゆか「では、私はこのへんでドロンいたします笑」


そう言って、デタラメな印を結んで玄関へ向かった。


シカマルは立ち上がり、玄関まで見送ると



シカマル「あんま、無理すんなよ。。。。。」


顔を反らしながら言った。



ゆかは分かったと、手を振って出て行った。



リビングに戻ると


シカク「ゆかはあのまま朝まで寝てたのか?」



シカマル「いや。。。。途中起きて水持って来いって言われたよ笑」


シカク「そうか。ところで。。。。本当に何も。。。。」



シカマル「ねぇよっ!!////」



シカクはガッカリしている様子。


シカマル「ったく。。。。」


そう言ってシカマルは自分の部屋に戻ってしまった。



するとキッチンから出て来たヨシノは



ヨシノ「シカマル。。。。本当に女の子に興味無いのかしら。。。。。本気で心配になってきたわ」



シカク「いや、不器用だから扱い方が分からねぇんだよ笑」



ヨシノ「にしても。。。あんな可愛い子が気に入ってくれてるのに」



シカク「だよな。もったいない笑」



ヨシノ「何言ってんのよ笑」


ヨシノは熱いお茶をシカクに入れてやると


ヨシノ「でも、ゆかちゃん。。。。ほんと良い子ね。苦労してるみたいだけど、あんなに明るくて」


自分の湯のみにもお茶を注ぐ。



シカク「だな。。。。戦争で家族を亡くしてからは、どうしてたんだろうな。。。。火影様の、お知り合いの孫だって事は知ってるんだがな」


ヨシノは黙ってシカクを見つめた。



ヨシノ「じゃあ、祖父母さんの所で心の傷を癒してたのかもね」


シカクは熱いお茶を啜りながら、そうだなと言った。
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