支部ログ

□ポッキーゲーム?
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「宮地サーン!ポッキーゲーム「しねぇよバカ」えーケチー!」


とまぁ昼休みに高尾が宮地の所に押しかけてきた訳で。

ええ、2人が付き合ってからというもの毎度のようにやってくる高尾に慣れたのかまぁクラスメイトは特に変わらず過ごしている。


「緑間としろよ」

「今日はおは朝の相性俺と最悪らしいんすよ〜」

「信者め」


まぁこれも毎度の事。


何故か恋人同士のお話に他の男子が毎回出てくるもんだから

ある一部の奴らが「3P!?3P!!」などという意味の分からないことを言っていたが。

ある日に緑色の髪の堅物そうな男子が片手に家に飾る用のカレンダーを持ってきて


「俺は入っていないのだよ!むしろネタにしているからな!」


とか言うことを公表した為、

これもまたクラスの中ではいつものこととして問題視されなくなった。

ちなみにカレンダーの絵柄が男同士でキスしているやつではあったり、

またこれを言った途端宮地がパイナップル片手に真っ赤な顔で追い掛け回していたりしていたのだが、

それは何かの機会があればお話しよう。




まぁと言うわけでポッキーゲームを断られた高尾は深く何も言うことなく出て行ってしまった。

哀愁が漂っていたのは気のせいだ、きっと。

クラスの中で「くそぅ、やれよ!」「もっと押してほしかった…」などと言って倒れるものまでいたがそれは放っておこう。

生命力は強い奴らであるはずだから。








ポッキーの日でも平日は平日。

部活はギリギリまでやる部員が多い。

着替えているときに宮地は高尾に近づいた。



「高尾、高尾」

「ん?宮地サンどうしたんすか?」



上目遣いになる高尾。

身長差があって可愛いですね!おっと…



「高尾一緒に帰ろうぜ」



宮地から発せられたこの言葉に部室内にいる皆もが一旦静まり











「「「「「ええええええええええ!!!!!!!!!!!」」」」」」










「うるせぇな、轢くぞ!」

「むしろ轢いてください!」

「どっから現れた女子!?ここ男子更衣室!」

「あんたらに興味はねぇよ!宮地轢いて!」

「いや、宮地さん俺のだから!!」

「天変地異の前触れってことで何か用意しておくか…」

「俺はおしること同人誌さえあれば問題ないのだよ」

「お前はな!!」


などとカオスになりーの、まぁ色々とやって収めたわけです、まる。




まぁどんなわけかはちょっと前に高尾を誘った宮地さんが原因な訳ですけど

夜道を2人で歩いている。

尾行する人?あ、それはいない。

尾行する人がいたならば「高宮守って萌えイタダキ!」の会の女子(男子もいたりする)が駆逐してしまうのだ。

ってな訳で安心して2人きりで歩く。



「高尾?」

「…え?あ、何でもないですよ?」

「いや、なんか思ってるだろ、後で話聞こうか?」

「いえ、何で学校で断ったくせに一緒に帰ろうなんて言い出すのか…って考えてたんすけど、まぁいいじゃん!やっほぉい、俺の嫁マジ天使!ってことで片付けました」

「オイ」





そんなぶっとんだ会話をしながら宮地の家へ。




「今日親いないんだわー」

「だから誘われたんすか…」

「いーじゃねーか」




お喋りしながら高尾は宮地の部屋へ行こうとする。

それを止めようとする宮地。



「オイ、どこへ行く?場合によっては削ぐぞ?」

「やだなぁ、宮地サン。ちょっとエロ本無いか確かめたいだけじゃないっすか」

「堂々という態度には感心するが、もうすぐご飯だから手伝え」

「あ、了解っす」




あれ?エロ本とかどうでもいいんですね。

ご飯大切ですもんね。

とか言いつつ夕飯が完成して2人きりで食べる。




「ん!やっぱり宮地サンのご飯美味しい!」

「いや、高尾も手伝っただろ?」

「んー、でも」



高尾は向かい合わせに座った宮地の顎に手を当てて

荒っぽく唇を押し付ける。



「こっちのほうが美味しかったり、ね?」

「何が、ね?だよ……また奪われた…」



今までも奪われていたんですね。まぁそこは置いておくとして。



「なぁ、高尾…ポッキー残ってる?」

「へ?」

「ポッキーゲームするか?」

「ぅお…」




高尾が呻いている。

理由は宮地はあざとい笑顔を見せたから。

真正面から頬が少し赤くなってるあざとい笑顔。

まぁつまりはノックアウトォ!!



「で、でもですね…」

「?」

「俺ポッキー食べちゃいました」



テヘペロとかやる高尾にとりあえず頭にチョップをする宮地。

これ地味に叩いている本人も痛いです。



「で、でもね?これならあるんすよー!」



頭を抑えながらカバンから取り出すのは小枝。



「え…ま、まさか」

「ハイ♪まぁ宮地サンから言い出しましたし、」




やりましょうか!



そんな言葉はただ宮地の耳を流れていくだけだった。

とりあえず小枝の端を口にくわえる。



「(うわ…高尾との距離近い…)」

「(やー、宮地サンとの距離ちっか!ポッキーだったらすぐ折れてたなぁ…)」



一口食べるだけでもう唇はそこにあった。



「(お…れない?)」



宮地がそう思った瞬間、またもや高尾に奪われる。

チョコの味もする。

高尾の優しさが何か伝わってくる気がする。


ちょっと長めのキスは終わっちゃって。




「(さみしい)」



そう思う宮地はただ高尾を見つめる。



「宮地サン大好き。もっと俺にハマって?」

「バカ…もう既にハマってるってーの」



そういう声は弱々しいけど、確かな気持ち。

高尾はもう一度残った小枝を口にくわえて宮地に見せつける。



「(当然ノってやるよ)」



そうして宮地が高尾の唇を奪うまで。











ポッキーゲーム?

いえいえ





小枝ゲーム!





end!
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