短編の図書館
□あなたに悪戯
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あなたに悪戯
「トリックアトリート!お菓子をくれなきゃ悪戯するぞ」
突然背後からそう言われ、私は思わず驚いた。
「もう誰なのよ!」
「ごめんごめん、僕だよ。僕」
私を脅かした相手は小さく笑いながら、フードを取った。
「え、渚君?」
「うん、そうだよ。全然気付かなかったでしょ?」
渚君の言う通りかもしれない。渚君は白い布に顔を描いてお化けの恰好をしていた。
「ミカちゃんに、やって貰ったんだ。ゴウちゃんもやろうよ」
「わっ!」
渚君は私の腕を掴むと、いきなり走り出した。ちょっと、走るなら先に言ってよ!
「ミカちゃーん、ゴウちゃんの仮装お願いしてもいいかな?」
「いいですよ、江先輩。こっちです」
ミカちゃんに言われるまま、私は部屋の中に入った。これから一体、何をされるのだろうと私は内心ドキドキしていた。
「先輩、ちょっとこの服着て貰っていいですか?」
「…?いいけど…」
ミカちゃんに服を渡されて着替えてみると、私は屈みたくなった。これって…魔女の服だよね!?
「ねぇ、ミカちゃん…」
「はい、どうかしましたか?」
「この魔女の服…ちょっとセクシー過ぎじゃないかな…。着るんだったら蒼空先輩が似合いそうなんだけど…」
「蒼空姉は凛々蝶ですよ。ハル兄のリクエストで」
見ると蒼空先輩は、頭に鬼の角を付け、赤いマフラーに白い着物に緋色の袴のようなミニスカを穿いて、九尾の狐に狩衣を少し着崩した遙先輩と楽しそうに話していた。
「あ、先輩。お迎えが来ましたよ」
「え…?」
ミカちゃんに言われて後ろを振り返ると、そこには深緑の肘までのポンチョにどこかの組織の服、手にはカッターのような刃物を持った紫季先輩がいた。
「お姫様、お迎えに上がりましたよ」
「え、ホントに…紫季先輩?」
「俺しかいないじゃん、江ちゃん。まさか…夢見てるとでも?」
紫季先輩はおかしそうに笑うと、私の耳元で囁いた。先輩、そんなことしたら私の心臓破裂しそうです…!そんなことお構いなしに紫季先輩は私をお姫様抱っこしていた。
「じゃあ、江ちゃんごと借りてくぞ凛」
「江ちゃん、紫季にあげたつもりないもん!」
「凛の代わりに答えるのか…。シャロ」
ホント似た者同士だよな、お前ら。と紫季先輩は笑うと、そのまま部屋を出てしまった。シャロ先輩、助けてください…っ!だが、私の願いは叶わなかった。
ある部屋―…
「さて、下ろすよ」
そう言って紫季先輩は、私をベッドに下した。
「あ、あの…紫季先輩」
「ん?どうかした江ちゃん」
私の尋ねに紫季先輩は、何も知らないような顔をして聞き返してきた。
「い、今から何するんですか…?」
「そりゃ…勿論…」
紫季先輩の口角が吊り上り、私はこの場から逃げ出してしまいたくなった。
「これに決まってんじゃん」
紫季先輩は私の首筋に噛み付いて、キスマを付けた。そして服をも脱がしてしまった。
「し、紫季せんぱ…見ないで…っ」
「無理、こんな恰好してる江ちゃんが悪い」
「あ…っ」
胸を愛撫され、私は身体をビクビクさせた。
「ここ、好きなの?」
「は…っあ、っ…んんっ」
身体中を紫季先輩の手で撫で回され、私は何も考える事なんて出来なかった。
「あ…っ、あぁ…はぁ…っ」
「ここ、ホント好きだよね…っ」
太股を撫で回され、身体中がほわほわし始めていた。
「もう…、無理…?」
「うん…もう、無理…」
紫季先輩が…欲しいんですと言うと、紫季先輩は余裕がなそうにそれを押し込んだ。
「う…っん、ん…」
「ごめ、痛いよね?」動くよ?」
紫季先輩は優しく私にそう聞きながら、ナカに入れたものをゆっくりと動かし始めた。
「は、あ…、ぁ…っあぁ!」
「…っく」
次第にどんどん中を揺すぶられ、呂律も何もかも駄目になってしまいそうだった。
「紫季せんぱ…もう、無理…ィっ!」
「いいぜ…っ、イって…っ」
私は遂に絶頂に達した瞬間、沈むように紫季先輩の温もりを感じながら目を閉じた。
「恥ずかしいです…紫季先輩」
「だめ、まだ俺お菓子貰ってないけど?」
私はまた紫季先輩にベッドの上に、押し倒されていた。
「これじゃ…駄目なんですか?」
「無理、いただきます」
「もう…仕方ないです」
私はそのまま諦めると、紫季先輩に身体を預けたのだ。
END
遅くなりました。
第2回カップリングアンケートはしきごうでした。
また第3弾もあるので、お楽しみに!
だいぶ遅くなりましたが、はぴハロウィーン!!
14'11'10