短編の図書館
□和装ラヴ
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「蒼空…」
「どうした…?遙」
蒼空が尋ねると、遙は蒼空に抱き付いた。
「……かま」
「かま…?」
遙の言う事が聞き取れず、蒼空は首を傾げた。
「袴着てる…蒼空が、見たい…」
「それって、剣道着…だよね?」
尋ねると、遙は小さく頷いた。何故遙が、剣道着を着ている自分が好きなのか蒼空は今までわからなかった。けれど最近蒼空は、それに気付いたのだ。それは遙は―袴フェチだったのだ。だから、押し倒して脱がそうとしたりしたのか…。蒼空は、溜息を付きたくなった。
「駄目…、か?」
「そ、そんなの言っても着ないから」
蒼空はそっぽ向いて、答えた。着ると答えたら、そのまま遙に悪戯されるんじゃないかと蒼空は判断した。
「じゃあ…、俺が着せてもいいんだな?」
「なんで、そうなるのさ…」
蒼空は不機嫌な顔で、遙に尋ねた。すると、遙は答えた。
「袴着た蒼空が…、見たいから」
「……わかった。ちょうど、練習するから着ようと思ってたから。けど、練習終わるまで我慢だからね?」
「……!ん、わかった…」
遙が頷くと、蒼空は「ちょっと、言い過ぎたかな…」と心中で呟いた。
数時間後―…
「ふぅ…、終わった」
蒼空は防具や竹刀を直すと、遙の隣に座った。
「お疲れ」
「うん、ありがとう遙」
蒼空は二へと笑うと、「今日の練習、ちょっとハードだったな…」と呟きながら手ぬぐいで顔を拭いた。
「蒼空」
「何?うわ…っ!」
遙に尋ねた瞬間、蒼空の視界はあっという間に真っ白の天井を見ていた。自分は床に押し倒されたのだと、蒼空は自覚した。
「は、遙…?ん…っ//」
突然唇が塞がれ、その隙間から舌が入り込んで蒼空は大きく肩を揺らした。
「ん…は、ぁっ…っん」
舌が口内を激しく蹂躪し、蒼空は身体をビクビクさせた。
「遙…駄目、あっ…!」
蒼空の静止の声も空しく、遙は蒼空が着ている紺色の袴を脱がせた。
「エロいな…」
「ガン見すんな…馬鹿ッ…ぁんっ」
すると黒いレースの下着は剥ぎ取られ、遙は胸に吸い付き弄り始めた。
「っふ…ぁっ…ん、やっ…」
思わず怖くなり、蒼空は強く目を瞑った。何度も体を重ねたはずなのに蒼空はこの行為には流石に慣れなかった。
「可愛い」
「ん、っぁん…んんっ…」
耳元で低く囁かれ、体はゾクゾクと震えまるで、媚薬のように思えた。
「下…たくさん溢れてるな」
「だめ…言っちゃヤラァ…ッ」
「言われたい癖に…」
遙は耳元でボソリと呟くと、零れ出す蜜を舐め始めた。
「ひ…いやぁっ…っあ、あぁぁっ」
「甘いな…」
貪るように蜜を舐める遙に、蒼空はされるがまま喘ぐしか出来なかった。汚いのに嫌なのにという単語が頭の中で回るも、浮かんでは消えるという事を繰り返していた。
「もう、無理か?」
「…うん」
あんな猛獣みたいに貪っていたのに、突然優しく聞くなんてズルいと蒼空は言ってやりたくなった。
「挿入るからな…」
「ん…っ…」
潤った蜜壺の入り口に、モノがあてがわられ蒼空は体をビクッとさせた。
「痛くないか?」
「大丈夫…っ」
痛みに耐えるのに必死で、今にも意識が飛んでしまいそうになった。
「…っ、動くぞ」
「う、ん…」
そう言って、遙はゆっくりと動かし始めるとどんどん早くしていった。
「ひゃ、あっ…っ…ッン」
「まだ足りないんだろ?」
「ん…まだ足りない…」
こう答えた事に蒼空は、大きく後悔した。