Maindish

□意地悪なアイツに。
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「……………。」



悠翔は終始冷たい視線を私に降り注ぐ。



ま…負けない。

これは仕返しだから、私の好きにするんだ。



そっと、Tシャツのボタンに手をかけ、外していく。


一番上から順番に…





なんか、緊張する。




右の小指が、悠翔の胸をかすめる。







熱い。




触れた瞬間、火傷したように右手がぴくりと震え、どくどくと脈を打った。






すべて外し終えるとTシャツを上に持ち上げる。





その時、見えた悠翔の顔は心なしか頬を赤らめているように見えた。





…………ような気がした。



むしろ、顔から火が出るほど真っ赤なのは自分のほうで。



そうだ。



私が緊張してどうするのよ…!



改めて自分の目的を思いだし、悠翔へ問う。




「どうして欲しい?」



キッと私を睨み付ける悠翔。


ぐっと引き下がりそうになるが、なんとか耐える。



「…じゃあこれ外せ。」




ふふっと私は小さく笑う。



「違うよね。人に頼むときはどう言うんだっけ?」



「………………。」




「“お願いします、ご主人サマ。”じゃないの?」




ちう…と悠翔の胸にある突起を吸う。


男でも感じるのかな。これ。



「っ…!くっ…。」




好奇心がくすぐられるのはこういうことなんだね。




「ほら…どうなの?しもべ君?」




ここまで来たらもう止まらない。



悠翔も渋々、



「…………っお願いします外してくださいご主人…サマ…」



何て言われたら余計に調子にのってしまうに決まってる。




…………だから。




「………却下。キミ馬鹿なの?」



調子にのればのるだけ、私の口からそれ相応の言葉が囁かれた。





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