とぅわいす

□一次試験の難
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『おー……ここで試験が行われんのか』
俺はハンター試験第一次試験会場へと到着した。そこは何ともボロい定食屋だった。
『……ま、入るか。カルマはここで大人しく待ってるんだぞ』
「グルル…」
カルマの頭を撫でて、会場へとはいった。

『おっちゃん、ステーキ定食、弱火でじっくり頼むわ』
「あいよー」
これはハンター試験への合言葉だ。
「お客様、奥のお席へどうぞ」
奥へ通される。どうやら試験は地下で行われるらしい。

チーン
着いたようだ。俺は部屋を出た。
「ようこそ、ハンター試験へ」
ザワザワ…
凄い人の数だ。ざっと400人位だろうか。
「こちらは番号札です。無くさないように気を付けてくださいね」
ナンバーの書かれたプレート。番号を見ると444番。
『げ……』
番号を見てげんなりする。
「クレイは444なんだ。これは運命だね♪」
『ぎゃぁぁぁっ!!』
いきなり声を掛けられたので驚いた。
「酷いなぁ、クレイ◆」
『ヒヒヒ、ヒソカっ!!おまっ…いきなり声かけんじゃねぇよ、気持ち悪ィ!!』
「おや、それは心外だ◆」
みためピエロなこの変態はヒソカ。旅団の4番だ。
『いいか。俺は今アイツ等とは関係無く動いてる。だからあんま俺に話しかけんな』
俺はそう言ってヒソカからさっさと離れた。

「やぁ、お嬢さん」
『は?』
前から歩いてきた小太りなオッサンは俺を女と勘違いしているようだ。
「俺はトンパ。実は10歳の時から35回この試験を受けているんだ」
『…へぇ』
要は35回受けても全て落ちているという訳だ。いい加減自分の才能の無さに気付かないのだろうか。
「解らない事があったら何でも俺に聞いてくれ。お近づきのしるしに一本どうだい?」
手渡された缶ジュース。絶対何か入ってる。
『…一応貰っておきます。では』
そろそろウザいのでトンパから離れた。

トンパから少し離れた所でジュースを捨てる。
「捨てちゃうんだ、勿体ない」
『!!』
俺は振り向く。
「って、クレイじゃん!!」
『キル!!え…何でここにいんの?』
俺に声を掛けてきたのはキルア=ゾルディック。とある暗殺一家の三男だ。
「まぁ色々ね。お前は?」
『俺も家出だよ』
どうせ キルアも家出だ。あの家にいたら家出したくなる気持ちも分かる。
「お前ん家もすげぇよな…」
自意識過剰かもしれないが、俺は旅団の皆に愛されている自信がある。
「ま、お互いに頑張ろうぜ」
『おう』
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