FAIRYTAIL長編小説集
□〜闇黒〜
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冷たい風が突き抜ける。
季節は冬・・・。
辺りは静かな闇に染まっていた。
「なんて居心地のよいものだ・・・」
深夜に響く声・・・。
「悲痛の声が聞こえる・・・」
静かに言葉を紡いでゆく。
「人間というものは脆くて愚かだ・・・」
ククッと喉を鳴らし嘲笑う。
「全てを・・・・・・」
・・・・・・
「だ・・・れだ・・・?」
・・・まただ
時折閉じ込められる・・・
「暗い・・・」
闇・・・
影の手が伸びてきてオレを絡めとる。
「ひっ・・・!!!」
情けなく怯えた声・・・。
それはオレの心に入ってくる。
「う・・・あっ・・・ぁっ・・・」
かき乱し、崩し・・・。
記憶を分解してゆく・・・。
最近起こる・・・この現象・・・。
「やめろ・・・っ、壊すな・・・あぁぁっ!!!」
ぱりんっと頭の中で何かが割れていく。
「うあぁああああっ!!!」
悲痛なオレの声が・・・響いてゆく・・・。