ダンガンロンパEx.
□プロローグ 「はじまりのチャイム」
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私、結月凪(ゆづき なぎ)は困惑していた。
手には何ヵ月か前に希望ヶ峰学園から送られてきた、スカウトの手紙を握っている。
普段まったく勉強せず、ただ興味のあることばかりに必死になってたもんだから、将来はろくな所にいけないんだろうなぁ・・・と中学生の頃なんとなく思っていた。
が、しかし。
「まさか、私がスカウトされるなんて・・・ね」
ホントに予想外である。
手紙によると、私に与えられる肩書きは「超高校級の書道家」・・・確かに書道は大好きだったし、いくつもいくつも作品をコンクールに出品して、そのどれもが大賞を勝ち取っていた。
だけど、まさか「あの」希望ヶ峰学園に認められるなんて。
「実はドッキリでした〜・・・なんてことはない・・・よね?」
スカウトが来たときは何度もドッキリを疑ったが、まぁこの数ヵ月の間何も起きなかったわけだし・・・ホントのホントに、入学できてしまうらしい。
目の前には大きな学園が、その存在を主張するように堂々と建っていた。
なるほど、さすが希望ヶ峰学園。希望の象徴と呼ばれているだけあって、今まで見てきたどんな高校よりも大きい。