短編、中編

□枷にしかならないけれど
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その日、ドンキホーテ・ドフラミンゴは七武海の用事で、ある海域を航路していた。


「船長!前方に海賊船が・・・どうなさいますか?」


「それくらい俺が言わずともてめぇらで処理しやがれ」


そう言えば顔を青くさせながらそいつは逃げるように甲板に向かっていった。
まぁ、いつもの通りその海賊船の船員は皆殺しにして奪う物奪って終わりだろう。
海軍のおつかいのついでにオマケが付いただけ・・・そう思っていた俺は椅子に腰かけようと屈んだが座る事はなかった。
この海のど真ん中で歌声が聞こえるのだ・・・しかもこの声からすると女というにはまだ早い少女の声だ。
いつもの俺なら例の船員が言っていた海賊船にでも乗っている女の声ならいい金儲けになる奴隷が手に入りそうだと考えただろう・・・しかしその幼さを含んだ声で大人っぽい歌詞を歌う少女の存在がどうしても気になり、静かに船長室から甲板に足を運んだ。


甲板に出て見ればもうすでに事が済んだようで血生臭い香りが辺りに広がっていた。


「船長!粗方片付きましたが・・・あの、」


歯切れの悪い言葉を残した部下は甲板のある方向を指さし、その方向に目を向けると俺の目的の物がいた。

腕を鎖で一纏めに繋がれた幼い少女。
無表情で俺をじっと見つめてくるその瞳は濁った青紫色をしてる・・・きっとこんな状況でなければ少女の目はキラキラと輝いていたであろうことが見て取れる。
俺が一歩一歩近づくと少女はズリズリと足を動かす。


「フッフッフッ!逃げようとしても無駄だぜお嬢ちゃん」


「・・・あなたみたいなおっきい人が近づいてきたら誰だって逃げたくなると思うけど?」


顔を青くし、恐怖に顔が引きつっているのに随分とまぁ生意気な口を聞きやがる。
その顔と口ギャップからか少女に興味が湧き始め、俺は甲板まで来た核心に迫った。


「さっきまで歌が聞こえたが、あれはお嬢ちゃんが歌っていたのか?」


「・・・そう、あなたも私の歌が欲しいんだね」


あなたも、と言うからにはおそらく少女は海賊たちに歌を歌わせるために拉致されてきたのだろう。
少女らしからぬ冷めきった瞳はドフラミンゴが少女を気に入る最後の後押しをしたのだった。


「お嬢ちゃんの乗っていた船の連中を片付けたのは俺の部下だ。・・・言いたいことが分からねぇって面してるな、つまりお嬢ちゃんの生死は俺次第だってことさ」


フッフッフッと笑いながら俺が言えば少女にも理解できたようでフッっと微かに笑いながら俺の顔を真っ直ぐに見て


「残念だね。悪いけど私はあなたのお気に召すものではないから。フフッ・・・あなたの方こそ意味分からないって顔してるね。私ね、歌は歌えても自由には動けないの。あなたと同じ海賊たちがご丁寧に私の足を切って歩けなくしてくれたおかげでね」


自虐的に言った少女の言葉通り確かに少女は立とうともしなければ、歩こうとも一度もしていなかった。
初めはただ恐怖で腰を抜かしているのかと思っていたが、視線を足に向けると踵の部分には大きく刀傷で×印がつけられているのが見て取れた。
少女を持ち帰ることをもう決断していた俺は少女の微かに悲しげな瞳を見つめながらこう言うのだった。


「いや、お嬢ちゃんは今この時から俺のもんだ。さぁ、お嬢ちゃんの名前を聞こうじゃねぇか」


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ぐあぁぁぁぁ!
久しぶりの更新で文才が元からないのにさらに屑化してるぅぅぅ!!orz
そんなこんなでロリコンドフィーの文を少しリハビリがてら書いてみました。
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