短編、中編

□妹は義妹
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瀬那が悪魔こと蛭魔に捕まっている一方、ハナは神龍寺学院にいた。
神奈川にある高校、しかも男子校に泥門生で女であるハナがいるのは違和感がありまくりだが、本人は全くもってそんなもの微塵も感じていなかった。


「雲水兄〜」


「ハナ何故ここにいる?学校はどうしたんだ??」


「仙道田監督に呼ばれたから来たんだよ。マッサージだよマッサージ!」


何故私が神龍寺ナーガの選手にマッサージをしているかというとそれは私がマッサージ師の資格を有したプロのトレーナーであり、兄たちが通っているからだ。
私は兄と一緒にアメフトが出来ないからせめてサポートをしたいと思い、独学で始めたマッサージの勉強も今では実を結んで高校アメフト内では少し名の知れたトレーナーになる事が出来た。


「相変わらずハナさんのマッサージは鬼すげー!」


「当たり前だハナの整体技術は完璧だ」


「2人とも褒めすぎ!次、雲水兄の番だよ。どこか違和感のある部分とかあったりする?」


「特にそう言ったことはないが・・・しいて言うなら最近腕を酷使しているから腕を重点的に頼む」


「分かった〜腕ね」


雲水兄の言葉を元に腕を軽く揉み始めると確かに少し筋肉が強張っているのが分かった。
緩急をつけて腕、肩と揉みほぐしていく作業を続けると大分楽になったのか雲水兄の口からフゥというため息が聞こえて、やはり少し無理をしていたんだと内心笑ってしまった。


「よし終わり!楽になった?」


雲水兄を見上げながら言えばあぁと言いながら私の頭を優しく撫でてくれる。


「そう言えばハナ、今日は登校日じゃなかったか?」


・・・やっぱり訂正です。
優しく撫でてくれていた手が徐々に・・・


「痛い痛い!雲水兄痛いよ!!」


さっきの言葉に思わずギクリと肩を動かしたのがバレてしまい、顔が引きつってしまう。


「中学の時にもあれほど注意しただろう!学生は学校に行くものだ!!」


そうなのだ。
私は学校が嫌いだ。
勿論雲水兄や阿含兄と一緒の中学に通っていた頃は毎日通学していたが、2人が卒業してしまえば私には学校に通う必要性を感じなくなり、一人マッサージについて勉強するか私と同じで学校をサボった阿含兄と一緒に遊びまわった。
高校受験は男子高の神龍寺に私は入れないから特に拘りはなかったが、雲水兄が決めた高校を受験するつもりだった。
しかしさぁいざ受験となると私は受験生有るまじき失態を犯してしまった。
それは受験願書を出すのを忘れていたのだ!
それに雲水兄が気付いた時にはどこの学校も受験が終わりに差し掛かっていた。
そこからやっと受験校を見つけ受験したのが泥門だったため私にとって特に親しみのある学校ではないし、第一に神龍寺近辺の高校に行くつもりだった私には泥門は遠かった。
よって兄達に会う時間優先の私には学校に行く必要はない!


「・・・言い訳はそれだけか?」


「・・・うん」


心なしかプチッとして怒ってる阿含兄に顔が近づいてるよ雲水兄・・・。
一休達もうあんな遠くに避難してるし・・・酷いよ・・・助けるよね、普通。


「・・・あ゛?何してんだ雲子ちゃんよぉ」


「!」


「阿含兄!」


救世主現る!
雲水兄は阿含兄に甘いからこのままいけば怒られないはず!


「あ゛―!おいハナ!兄って言うんじゃねぇって言ってんだろ」


「ごめん阿含。でも小さい頃の癖だから中々消えなくて」


阿含兄は呼び捨てで呼ばないと怒る・・・よく分からないがそう呼ばないと怒る。

阿含が来たことによって解放されたハナはサッと雲水の前から阿含に引っ張られ阿含の前に寄った。


「可愛い可愛いハナちゃん苛めんじゃねぇよ。たかが1日学校サボっただけだろ?」


なぁ?と私の肩を抱きながら問う阿含に私はコクコクと頷き、雲水兄は阿含はまたハナを甘やかして・・・という顔で私達2人を見る。


「阿含また女の人と遊んでたの?」


「あ゛?嫉妬してんのか?」


「別に・・・ただ阿含からお花の香水の香りがするのが変な感じがするだけ」


「そうかよ・・・」


阿含はハナが自分に無関心な事にがっかりしていた。
一休達でさえ理解していたが、ハナだけは気付かないのだ。
長年片思いをしているとはいえ阿含としては少しでも嫉妬をしてくれるかと期待していたのが、ただ香水くさいと言われただけで終わりなのは何とも言えない・・・。



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脱走癖のあるところを上手く出したかったんですが上手くいかなかった・・・(-_-;)
夢主は阿含と似たような行動をします。
学校行かない、遅刻魔とか。
次は泥門行って原作に沿いたいです!


※本当はマッサージ師の資格は専門の学校に通わないと取得できませんがこのお話では試験に合格すれば取得できることになっています。
また作者はマッサージの知識全くありません。
よって意味不明なことを書いてしまってる可能性大です!
ググった知識多用してます(笑)
あまり話の重要部分ではないと判断したのでページでの注意書きにしてしまいましたが、その辺を踏まえて読み進めて下さいね。
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