黒バス以外

□【ハイキュー!!】いつもの帰り道
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練習の帰り、いつもの帰り道。冬も深まり、空で輝く星がよく見える。いつもの帰り道。隣にいるのもいつもと同じ俺の後輩。大切な…相手。
「ねぇ、クロ。肉まん食べようよ」
俺の制服の裾のあたりをくいくいっと引っ張られた。振り返ると、物欲しそうにコンビニの方を見ている研磨の姿。
「寒いから、肉まん食べたい」
こちらに目線を向けて、何かを訴えている。長い付き合いだ、何を言いたいかなんてすぐ分かる。分かるから、あえて気付かないふり。
「待っててやるから買ってこいよ」
「一緒に中はいろうよ、外、寒いし」
「いいって、待ってるから」
「でも悪いから、中、一緒に…」
制服の裾を摘んで離さず、一向にコンビニへ入ろうとしない研磨。
「クロと一緒が良い」
「…甘えても無駄だ。」
「クロと一緒じゃなきゃやだ」
「・・・・・」
「一緒に肉まん食べたい」
「…買えばいいんだろ買えばっ!ったく…」
研磨がコンビニの前で物欲しそうにしている時は、たいてい俺にたかるという合図だ。だから、いつも気付かないふりしてかわすけれども…。まぁ、甘えられるとな、こっちも一歳違いとはいえ年上だしな、研磨は昔から弟みたいなもんだからな、弱いんだよなあいつには。
「うん、ありがとうクロ」
「いつものことだろ」
弱いんだよな。俺にしか見せない、この嬉しそうな顔に。
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