トリコ
□僕の教え子は不良たち!
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桜吹雪がとても綺麗だなぁって思った。
僕はこれから新任教師としてこの学校に就任する。
「……よし、頑張るぞっ!!」
そう意気込む。
これから、いったい何が僕を待っているのかも知らずに…………。
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「おぉ、君が小松くんかね?」
「は、はい!
今日から家庭科教師として就任することになった小松と申します!
よろしくお願いします!」
僕は深く礼をした。
すると、大声で笑われてしまった。
「そうかしこまらんでいい
ワシはマンサムだ、小僧に教師としてのイロハを教えてやるぞ」
「はい!マンサム先生!」
「今ハンサムって言った?!」
「え?!いや、その、えっと…………」
「そこは、違うと言った方がいいぜ、小松先生」
僕が迷っていると、隣に座っていた綺麗な緑の髪を上手くまとめ、リーゼントにした端正な顔立ちの先生がアドバイスをしてくれた。
「鉄平か!
小僧の先輩にあたる先生でな、保険医を担当しておる」
「よろしく」
にこやかに笑う鉄平先生。
ピアスが日差しに反射して輝いているためか、とても輝いているように見える。
僕がちょっとみとれていたようで、気づくなりすぐに挨拶をする。
「あっ、よろしくお願いします!」
「小松先生、大変だと思うけど頑張ってくれよな?」
「?
はい、わかりました??」
鉄平先生は僕のことを気にかけてくれてるのかな?
いい人だなー。
そんな暢気なことを考えている僕が、まさかこのあと、とんでもない出会いと事実に向き合うことになるとは、思いはしなかった。
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