トリコ

□小さな子守唄
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グルメピラミッドから帰ってくるときも、リフトハウスを使って帰っていた。
トリコは疲れを癒すためにぐっすりと眠っていやがる。
俺は、トリコが規則正しい息と脈から完全に寝たと悟った。
俺は、トリコとケンカして暴れていたため、自分の毛布を汚して使えなくなっちまった。
夜の砂漠は寒い。寒くて寝れねぇよ。


「チッ、もう寝やがったか…………

起きたらまたケンカしてやる…………」

「ゼブラさん…………、もうケンカはやめてください!
家が壊れちゃいます!」


小僧が心配そうに俺を見つめてきやがる。
コイツは俺に軽い夜食(と言っても少なめだ)を作ってだした。


「小僧…………チョーシに乗んなよ!!」


「ひぃっ!!チョーシに乗ってません!!

すいませんでしたっ!!」

「謝るってことは、やっぱチョーシに乗ってやがるな!!」

「えぇ?!違いますよ!!

冷めないうちにどうぞっ!!」


最近どうかしていやがる。
小僧を見ると、変な感情に犯される。

見てると熱があるみてぇになるし。
トリコといやがるとムシャクシャする。
仲良く笑っていたりしたら、尚更ムシャクシャする。


「…………足りねぇ、もっとよこせ!」

「えぇー?!もう食料少ないので無理ですよ!!」

「あ"?

だったらー…………」

「だったら?」

「…………っ、何でもねぇ」

「………………???」


俺は何を言おうとした?
何でわけわかんねぇ言葉が浮かぶんだ?
気に食わねぇ。


「あれ、ゼブラさん。
寝ちゃうんですか?」

「食ったから寝る、それだけだ」


そのままソファーに横になる。
眠れば、こんな感情に悩むこともねぇだろうと思った。

すると、何か温かいものをかけられた。




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