ファイブレイン

□REGRET MEMORY
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「カイト………」


彼が言った言葉は重く、俺にのしかかる。
まるで、暗い闇の船底にゆっくりと沈み、体中の体温を奪う。

それと、同時に、あの目に魅力されていた。


***********


「オルペウス・オーダ……
アイツらは俺を知っている………」


部屋の中でポツリと言い放った言葉はすぐに消えてしまう。
大門カイトはそんな部屋で照明も点けずに考えこんでいた。

あの、フリーセルと言う名の少年について考えていた。
何故、自分の前に現れたのか?
何故、仲間を傷付けるのか?
何故、彼の目はとても悲しさに満ちているのか。


「俺は、アイツの何なんだ?」


思い出せない。
思い出すことが出来ない。


くしゃりと顔を歪ませる。
そして枕に顔を埋めた。
その時だった。


「こんばんは、大門カイト」

「……っ、お前は………



……フリーセル!」




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