ノラガミ 〜 桜の咲く頃に 〜

□決心
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「あたし、今からちょっと出かけて来ます。」


「どっか行くのか?」


「あ…ちょっと…」


あたしは、行き先を言うのを少しためらってしまった。



「行ってらっしゃあぃ☆気をつけてね♩」


小福さんはそんなあたしに気が付いていたのだろうか?
何も聞かずに送り出してくれた。



「行ってきます!」









ーあの坂を下って右に曲がった所に女子高がある。



そう、夕べ小福さんに場所を教えてもらった。


あたしの過去が分かるかもしれない、清華女子高校だ。


途中までは迷いなんてなかったけど、さすがに近くなると変な緊張で思わず足がすくんでしまう。







でも…行こう。


あたしが誰なのか、1番知りたいのは…あたしなんだ。




そして再び女子校を目指して歩き出した。
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