ノラガミ 〜 桜の咲く頃に 〜

□名前
1ページ/2ページ

「おー、今から行くとこあっから。」


そう言って夜トに連れてこられた、古いお店。何処か懐かしい感じがする。



「‼夜トちゃあーん‼久しぶりぃっ‼」

「おーっ☆久しぶりだなっ」


そう言って、中から飛び出してきた、小柄でとても可愛らしい女性。
ピンクの髪がさらに彼女の可愛らしさを引き立てていた。


「あらぁ、久しぶりじゃない。小福の小娘っ!」

「あっ、剛っちぃだ!(ゴッチ)」

「ちょっとぉ‼いい加減、そのナンセンスなネーミング辞めてくれる⁈」

「うぉらぁっ‼神器の分際で、ウチのカミさんに何て口聞きやがる‼」


ふるふるっ…


隣で剛ちゃんが俯いて震えている。
…もしかして怒ってる?


「…さま。」


えっ…


「大黒様あっ‼会いたかったわあああぁ‼」

そう言って剛ちゃんは、コワモテの男の人に飛びついた。


「てめぇ‼くんな‼きめぇ‼コロスぞ‼」

スッゴイ暴言を吐かれてるのに…殴られても剛ちゃんはその男の人に抱きつこうとしていた。



う、うわぁ…




かなり青ざめて、その光景を眺めていると、先ほどの小福さんという方が話かけてきた。


「あ、夜トちゃんの新しい神器ちゃんだねっ」


「あ、はいっ…」


「お名前はぁ?」


「あっ、白音ですっ」


この方…このオーラ…神様だ…。


オロオロしてると、その小福さんはあたしに飛びついてきた。

「何緊張してんのぉーっ‼ねぇねぇ、何で、何でっ?」


「あーっ!ちょ、ちょっ‼」


「あはっ☆白りんカワイイっ。」


そう言って小福さんはあたしの胸を後ろから触っていた。




「ウチのカミさん、バカだから。」





コワモテの男性はボソっとあたしに言った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ