ノラガミ 〜 桜の咲く頃に 〜
□過去
1ページ/4ページ
「あの…これ、いつまで続けるんですか?」
「ばっか、お前、これは立派な布教活動だぞ⁉こーゆう地道な活動の積み重ねがあってこそ、有名になる近道ってもんじゃねーか‼」
「その割りには依頼なんて、ちっとも来やしないけどね☆」
「くっ…」
夜トの神器になって一週間。
初めは、何も分からなかったけど…今はこの方達が少し分かってきた。
まず夜ト。
無名も無名。超がつくぐらいのドマイナー神。(てか神なの⁈)
いつも変な黒ジャージに(ちょっと臭い)、普通は合わせないであろうブーツ姿。
黒髪でやたら目つきが悪い。
そして口も悪い。
社なし、金なし。
神器を持つ資格もないだろう⁉と言いたくなるくらいの、甲斐性もない
…orz
野宿当たり前、他人の社に泊まるのも当たり前。
なのに、貴重な依頼もたった5円で受けちゃう、超ダメ神‼
あたし…絶対…就職先間違えたよね‼
初めての就職先が3K神バージョン(キツイ、汚い、稼ぎない)って‼
てか、全然望んでなかったんですけど‼
そして、もう一人の神器、剛音。
すごく背が高くて赤い髪が印象的。
意識してみると、結構男前なんだけど…
3日前。
「……。」
「?何よ?白ちゃん。あたしの顏に何かついてる?」
「いや、改めて見ると剛ちゃんて、結構男前だなって…」
「……あんた、今なんつった?」
「え?男前だなって…」
「てめー‼誰が男だああああああぁ‼‼‼あたしは女だああああああああああああ‼」
「ヒイイ‼ごめんなさあああぁい‼」
…思い出すと余計に凹む。
どマイナーの無名神に超ややこしい神器。
そして…何の役にも立ちそうにないあたし。
全然売れる気しないんですけど‼
ああああああぁ頭痛くなってきた…。
あたし、死んでこんな事になるなんて、思ってなかったよ。はぁ。