私立馬路須加女学園高校 1&2(更新停止中)

□〜第2章〜 歌舞シスターズ
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☆翌日☆
  
『見たか?あの目・・・・』

『あれやっべぇよ・・・・。マジビビったぁ・・・・』

『あの眼に睨まれた時,殺されると思ったぜ・・・・』

『あんなヘタレな感じなのにな・・・』

『・・・・』

前田 敦子にやられた次の日

チームホルモンの面々は何時ものように七輪でホルモンを焼いていた。

ただ,何時もと違うのは全員の顔に殴られた痕があるということ。

『あの雰囲気の変わり様はヤバいだろ!!』

『ああ,実際助けてもらっただるまが1番信じらんねーって顔してたしな』

『・・・能ある鷹は爪を隠す・・・』

ムクチがボソッと呟く。

『『『!!!!』』』

『ム,ムクチがしゃべるなんてやっぱり相当なやつだな!!』

ホルモンを食べながら意味深に話すヲタと残りのチームホルモンの面々

亜果利は一緒にホルモンを食べながら心の中で(どんな基準だよ?)と思ったが口には出さなかった

「まぁパンチも早かったしね。あむ♪」 

『え?アゲハみてたのか!?』

「うん!!一部始終♪あそこで,寝ようとしたら物音が聞こえて来たからさ一部始終見てた(笑)」

『なら・・・・・。』

言葉を詰まらせながら青ざめるヲタ

「うん見てたよ♪前田に殴られたあと震えながら,もうやめてください!!って土下座してたヲタのヘタレっぷり(笑)」

『マ,マジか・・・・(汗)』

「マジだよ!」

そんなことを話していると前田 敦子が登校してきた。

『おいっ!来たぞ!!』

前田が教室に現れたことで他の生徒たちも前田に視線を送る

チームホルモンが前田にやられたことはその日のうちに全校に伝わっているからだ

当の前田本人は普段と特に変わる様子もなく無言で自分の席に着くともくもくと参考書を読みだした

周りの生徒や違うクラスの生徒達もあいつがか?といった具合に前田を見に来ていた

しばらくすると今度は聞きなれたうるさい声の主が遠くから近づいてきた
 
そして,ものすごい勢いで教室に入ってきただるま

『あつ姉〜!!』

『『『『あつ姉!?』』』』

前田に遅れて登校してきただるまの言葉を聞いた瞬間,チームホルモン全が唖然とした表情をしている

それはそうだろう

昨日まで何も接点がなかったはずなのに,急に前田を“あつ姉”と呼び出したのだから

だるまを見ていると,だるまは前田のもとに嬉しそうに寄って行った

『あつ姉!!自分,いつもここにいますよって。何かあったら言うてください』

横の席の奴を強引にどかすと敦子の隣の席に座っただるま

そんなだるまにホルモンの面々や亜果利も呆れながら近付いて行く

『なんなんだコイツ・・?』

『おめぇ,わっかりやすいなぁ』

『おう,おめぇらぁ〜喧嘩の必勝法・・知っとるか〜?それはな,自分より強い相手とはやらんことや』

『ってか,まだ信じらんねぇんだよな・・・・あいつ,ほんとに強いのか?』

『おい。お前,学習せぇへんなぁ?あつ姉の強さ,味わったやろうが!最強やぜ!』

「いや,そこでだるまが威張る理由が私にはわからないぜ!」

だるまの言葉にわからないぜという亜果利

その言葉に確かにと頷く一同

実際にだるまが威張る理由はどこにもない

もし前田自身が威張るならば別だが

『・・・・あのー・・・・』

突然前田が口を開いた

『はい?』

『・・・・その,“あつ姉”ってやめてもらえますか?』

『あきまへんか?自分,今日からあつ姉の舎弟になりたい思うて!』

『『『『舎弟!?』』』』

みんなこいつは何を考えてんだという表情だ。

そしてその答えは聞くまでもなく前田のものすごく嫌そうな表情をみれば一目両全だ

『・・・・無理です』

『なんでですか!?あつ姉に憧れまして!自分の上に立つお方は,あつ姉以外におらんと思って!』

『意味わかんないし・・・・』

本当に嫌そうに呟く前田敦子

そんな前田をみただるまは自分の座っていた机とイスを退けるとそのままいきなり目の前で土下座をした

「はぁ〜,だるま。」

ポンッ!とだるまの肩に手を置く,亜果利

『なんや!!!?』

と,だるまは一瞬声をあらげたが彼女の眼を見た瞬間動きが止まった。

普段の亜果利からは想像出来ないような気迫と何時もと違うマジの眼差し

だるまだけではなく眼を観た全員が動けなくなった

「・・・人にそんな簡単に土下座しない方がいいよ。」

少し間が空き

『・・・あ,ああ!!』

頷きながらだるまがそう言いながら亜果利を観ると

何時もの表情の亜果利だった

「じゃ,私は部室にいくね♪」

さっき迄のギャップに驚く一同

「あ,そうだ!あと,ヲタもだからな!!!」

一瞬ビクつき『は,はぃ!』と答えるヲタ

「ん!わかったならいいや♪」

そういって教室から出て行った亜果利

『なんなんや,あいつ・・・。』

『・・・・・』

前田もだるまも茫然としていた。

そんな中ヲタは目に涙を浮かべ

『マ,マジでびびった・・・(汗)』

『あん時の眼をしてたな』

他のチームホルモンの面々はやはり亜果利はラッパッパの3だと再認識したのだった
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