神様はじめました

□第一幕
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「お久しぶりにございます。大国主神様」



私は、出雲にいる大国主神に呼び出され謁見の最中である。彼の隣には風神、乙比古神が座っている。



「そんなにかしこまらなくていい、それといつ

も言っているよ。私のことは、お兄様と呼んで

ほしいと「おじさま、何の御用で私は呼び出されたのでしょうか」



私がそう言うと、ため息まじりに本題に入ってくれた。



「呼び出した理由は、君に少し行って住んでほしいところがあるからだよ」



「私には社があり、そこを離れるわけには…」




「姫香の社はこちらで管理する。
だから何の心配もない」



「しかし‥「ついでに、行先はミカゲ社だよ。」


ミカゲ社…なんとも懐かしい響きだろう。

しかしなぜ私がミカゲ社に?




「あそこはついこの間、人間の女の子が土地神になった。

そこで君に様子を見てきてほしい。


彼女は土地神になったところで何も分からないだろうから君が色々と教えてあげてほしいのだよ。」




「なんで、私なの?」


「姫香もう17歳だ。そろそろ伴侶を見つけても良いころ合いだと思ってね。

だからついでに見つけてきたらいい。

ただし、人間は駄目だよ。君の血筋は人間と交わりすぎ体が、血と力に耐えられなくなってるからね。



選ぶなら、神、絶対に選んで欲しくないけど妖だよ。」




「私にはまだ早いし「おしゃべりはここまで」

と言うと、椅子から立ち近づいて私にネックレスをかけた。




「なにこれ‥やめて‥」




段々、力が抜けていくのを感じる。




「これは姫香の力を半減させ、封じるもの。私にしか外せない。



無理に、大きな力を使おうとするなら痛みが走り気を失う。



注意しなさい。…気づいていたよ君の体調が段々芳しくなくなっていることに


さぁ、眠りなさい。 乙比古がミカゲ社に連れて行ってくれる。


目覚めればミカゲ社についているはずさ。」



そう言うと、おじさまは私の頬にキスをし
強制的に眠りにつかされた。
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