学園アリス
□第4章
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(カン、カン)
廊下に高いヒールの音が響いている。
普通なら
もっと優しい音なのだが、苛つきながら歩いているため,大きな 甲高い音が出ている。
私は蜜柑ちゃんがじんじんに星なしを言い渡されたと聞いて教員部屋に向かっている。
あの頑固頭め、と心で悪態をつきながら
怒りにまかせて扉を開けた。
(バンッ)
大きな扉の音にみんな驚いてこちらを見ている
未奈美はそんな視線を無視して一直線にじんじん達のいるところへ歩いて行く。
なにやら、あそこだけ吹雪いている‥
「神野先生、今回の佐倉蜜柑への星なしの評価は厳しすぎる判断なのでは!」
神野「…そうは想いませんがな未奈美先生」怒
岬「彼女のアリスは評価されるべきめずらしい
アリスですしもう少し生徒の観察をしてからでも判断は遅くは‥「悪い芽は早めに摘むに限る」
「この学園にとってアリスを執拗に狙う外敵と同じくやっかいなものは内部から出るアリスの反逆者だ。
近年、我々がその存在に悩まされている事は皆さんも重々承知であろう?」
「反抗的な態度といいしかも“無効化のアリ
ス”など悪例を思い出させる縁起の悪いアリスだ」
「神野先生が何を考えて蜜柑ちゃんを星なしにしたかはだいたい分かりました。
相変わらず進歩がないですね。この石頭が」
と満面の笑みでいうと未奈美はくるりと踵を返し二階の本棚に向かって歩いて行く。
「未奈美!!」じんじんが大声でキレていたが無視して二階に上がっていた。
ナル「あんなこと言っちゃってよかったの?
」
「べつにいいわよ。当然のこと言っただけ。
あれ以上優しい言い方出来なかったし」
「いやいや…十分きつかったよ‥」