学園アリス
□第一章
1ページ/8ページ
「うーん、どうしよう……早く着きすぎちゃったわね…」
目の前に広がる広大な敷地を持つアリス学園を眺めながら小さくつぶやいた。
姫さまに頼んで学園に入れてもらったのはいい
が、着任の日より一日早く学園に来てしまったから泊まる場所がない…
まぁ、いざとなったら姫さまのところに意地でも、泊めてもらおう!
ナル達には、ぎりぎりまで会いたくないし…
そんなことを考えながら、北の森を歩いている
と少し先の方で、例の柚香先輩の子供かもしれない蜜柑らしい女の子を見つけた。
なんかクラスメイトらしい三人達と少し離れながらとぼとぼと落ち込んでいる様子で歩いてい
る。
なんか、この前視た予知に少し似ている…
もしかしたら本当に…と思っていると…
「あっ」という声が聞こえた。
前から、男の子が出てきた。
やっぱり棗だ!ということは予知に出てきた子も棗ということか。
そんなことを考えている間に、