短編
□碧い春って事でどうでしょう。
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手塚国光。
青学男子テニス部の部長であり、融通が効かないので有名。
無口で正直何を考えているか分からない時が殆どだ。
なのに好きなのは、所謂恋は盲目状態なんだろうと思う。
だからと言ってテニス部のマネージャーだとか、役得ポジションに居る訳じゃない。
唯一、テニス部と関連があるとしたら――
「俺の顔に何か付いているか?」
乾貞治。
常時訳分からんランキング一位のこいつとクラスメートと言う事だけだろうか。
「…別に。」
「なら良いんだが。」
鞄に荷物を詰め込む姿を見ては嘆息する。
なんで手塚くんじゃなくてこいつとクラスメートなんだろ。
「…今失礼な事を考えていた確率84%」
こいつなんなの。
「そりゃ、すいませんでしたね。」
「別に構わないが、いい加減話しかける位してみたらどうだ?手塚は鈍感だぞ。」
「…知ってる、でも何話して良いか分かんないし。」
「それは困ったな。俺と話す様に気軽にしたらどうだ。」
むりだよ、乾は大丈夫だけど手塚くんはむり。
「柄にも無く緊張するのか?」
「失礼な!」